犬が夕方の散歩を嫌がる理由とすぐできる対処法を解説

こんにちは、管理人のdoggoです

愛犬との散歩は、飼い主にとっても犬にとっても大切なコミュニケーションの時間です。

しかし、いつもは喜んで散歩に行く愛犬が、なぜか夕方になると散歩を嫌がる、ということはありませんか。

急に歩かなくなったり、玄関で動かなくなったりすると、どうしてだろうと心配になりますよね。

犬が夕方の散歩を嫌がるのには、単なるわがままだけでなく、病気や高齢による体力の低下、あるいは散歩コースや時間帯に潜むストレスなど、様々な理由が隠されている可能性があります。

もしかしたら、愛犬が使っているハーネスが体に合っていないのかもしれません。

この記事では、犬が夕方の散歩を嫌がる時に考えられる原因を深掘りし、飼い主さんがすぐに試せる具体的な対処法まで、分かりやすく解説していきます。

愛犬の気持ちを理解し、問題を解決するためのヒントがきっと見つかるはずです。

◆このサイトでわかる事◆

犬が夕方の散歩を嫌がる場合の身体的な理由
高齢犬が夕方の散歩を嫌がる背景
散歩環境が犬に与えるストレスの原因
夕方という時間帯特有の恐怖心
犬の散歩グッズが原因となるケース
犬が夕方の散歩を嫌がる時にまず確認すべきこと
具体的な問題解決のための対処法

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犬が夕方の散歩を嫌がるのはなぜ？考えられる理由
犬が夕方の散歩を嫌がる場合のシーン別対処法

犬が夕方の散歩を嫌がるのはなぜ？考えられる理由

◆この章のポイント◆

体調不良や病気が隠れている可能性
高齢による体力的な問題
散歩のコースや環境によるストレス
恐怖を感じる特定の時間帯
ハーネスや首輪が合っていない

体調不良や病気が隠れている可能性

いつもは散歩が好きな犬が、急に夕方の散歩を嫌がるようになった場合、まず疑うべきなのは体調不良や病気の可能性です。

犬は言葉で不調を訴えることができないため、行動の変化が重要なサインとなります。

特に夕方という時間帯に関わってくる病気や症状も存在するため、注意深く観察することが求められます。

例えば、関節炎や椎間板ヘルニアといった痛みを伴う病気です。

これらの疾患は、日中の活動で疲れが溜まった夕方以降に痛みが強くなることがあります。

そのため、朝は元気でも夕方になると体を動かすのを嫌がるようになるのです。

また、視力の低下も夕方の散歩を嫌がる一因と考えられます。

特に白内障や進行性網膜萎縮症（PRA）などの眼の病気は、暗くなると物が見えにくくなる「夜盲症」の症状を示すことがあります。

周囲が暗くなる夕方の時間帯は、犬にとって視界が悪化し、不安や恐怖を感じやすくなるため、散歩に行くこと自体を拒否するようになるのかもしれません。

さらに、心臓病や呼吸器系の疾患も考えられます。

これらの病気を抱えている犬は、少しの運動でも息切れしやすく、体に負担がかかります。

一日の活動を終えた夕方は、特に疲れが出やすく、散歩に行く体力が残っていないのかもしれません。

その他にも、内臓疾患による倦怠感や、何らかの感染症による発熱など、外からでは分かりにくい不調が隠れていることもあります。

もし、散歩を嫌がる以外にも、「食欲がない」「元気がない」「体を触られるのを嫌がる」「呼吸が荒い」といった他の症状が見られる場合は、早急に動物病院を受診することが重要です。

犬が夕方の散歩を嫌がるという行動は、単なる気まぐれではなく、体からのSOSサインである可能性を常に念頭に置いておくべきでしょう。

飼い主さんがその変化にいち早く気づき、適切に対応することが、愛犬の健康を守る上で非常に大切になります。

安易に「わがまま」と判断せず、まずは健康面に問題がないかを確認する視点を持つことが、最初のステップと言えるでしょう。

高齢による体力的な問題

犬も人間と同じように、年を重ねることで体には様々な変化が現れます。

高齢（シニア期）に入った犬が夕方の散歩を嫌がるようになった場合、それは加齢による体力的な問題が大きく影響している可能性が高いと考えられます。

若い頃のように、一日中元気に活動することが難しくなってくるのです。

まず考えられるのが、純粋な体力の低下です。

シニア犬は筋力が衰え、持久力も低下してきます。

日中の活動や留守番などで体力を消耗し、夕方には疲れてしまって「もう動きたくない」と感じているのかもしれません。

飼い主にとっては短い散歩のつもりが、高齢の愛犬にとっては大きな負担になっている可能性があります。

また、関節の衰えも大きな要因です。

長年体を支えてきた関節は、年齢と共に関節軟骨がすり減り、関節炎を発症しやすくなります。

特に夕方は、一日の活動で関節に疲労が蓄積し、痛みやこわばりが強くなる傾向があります。

歩き始めに足を引きずる、段差を嫌がるなどの様子が見られたら、関節に痛みを感じているサインかもしれません。

さらに、感覚器官の衰えも無視できません。

前述の通り、視力が低下すると暗い場所が怖くなることがありますし、聴力が衰えることで、背後から近づいてくる自転車や自動車に気づきにくくなり、怖い思いをすることもあります。

これらの経験が重なると、安全を確保しにくい夕方の散歩に対して、強い不安感を抱くようになってしまいます。

体温調節機能の低下も、高齢犬にとっては重要な問題です。

シニア犬は暑さや寒さへの耐性が弱くなります。

夏場の夕方はまだアスファルトに熱が残っていることもありますし、冬の夕方は急激に気温が下がり、体が冷えてしまいます。

こうした温度変化が体への負担となり、散歩への意欲を削いでしまうのです。

高齢犬の場合、犬が夕方の散歩を嫌がるのは、心身の衰えからくる自然な反応であることが多いのです。

決してわがままを言っているわけではありません。

愛犬の年齢を考慮し、散歩の距離や時間、コースなどを柔軟に見直してあげることが大切です。

時には散歩を休ませて、家でゆっくり過ごす日を設けることも、愛犬への優しさと言えるでしょう。

愛犬のペースに合わせ、無理のない範囲で散歩を楽しむ工夫が求められます。

散歩のコースや環境によるストレス

犬が夕方の散歩を嫌がる原因は、犬自身の問題だけでなく、散歩コースやその周辺環境に潜んでいることも少なくありません。

犬は非常に繊細で、人間が気づかないような些細な変化や刺激をストレスに感じることがあります。

いつもと同じ散歩コースであっても、何か嫌な経験をしたことで、その場所に行くこと自体を拒否するようになるのです。

例えば、散歩中に他の犬に激しく吠えられたり、追いかけられたりした経験はないでしょうか。

犬にとって、こうした出来事は強い恐怖体験として記憶に残ります。

その結果、「あの道を通ると、また怖い犬に会うかもしれない」と考え、散歩コースの特定の場所、ひいては散歩そのものを嫌がるようになります。

また、工事現場の大きな音や、交通量の多い道路の騒音も、犬にとっては大きなストレス源です。

特に夕方は、帰宅ラッシュで車の交通量が増えたり、日中にはなかった工事の音が響いたりすることがあります。

聴覚の鋭い犬にとって、これらの騒音は耐え難い苦痛となり、その場所から一刻も早く立ち去りたいと感じるようになります。

さらに、散歩コースの路面状態も影響します。

夏場の夕方は、日中に熱されたアスファルトがまだ高温のままであることがあります。

肉球をやけどしてしまう危険性があるため、犬が歩くのを嫌がるのは当然の反応です。

逆に冬場は、凍結した路面や雪が冷たくて、足が痛むことも考えられます。

匂いも重要な要素です。

犬の嗅覚は人間の何倍も優れています。

そのため、タバコの吸い殻が多い場所や、他の動物の排泄物が放置されている場所など、不快な匂いがするルートを嫌がることがあります。

飼い主が何気なく選んでいる散歩コースが、実は愛犬にとって多くのストレス要因を含んでいる可能性があるのです。

もし愛犬が特定の場所で立ち止まったり、帰りたがったりするそぶりを見せるなら、その周辺の環境を注意深く観察してみてください。

犬の目線に立って、何か嫌なものがないか、怖いと感じる要素がないかを確認することが大切です。

散歩コースを少し変えるだけで、犬がまた喜んで散歩に行くようになるケースは少なくありません。

愛犬の反応を見ながら、安心できる散歩ルートを探してあげましょう。

恐怖を感じる特定の時間帯

犬が夕方の散歩を嫌がる理由として、夕方という「時間帯」そのものに恐怖を感じている可能性も考えられます。

昼間は平気なのに、なぜ夕方だけ嫌がるのか、その背景には犬の習性や感覚の鋭さが関係しています。

最も大きな要因は、やはり「暗闇」に対する本能的な警戒心です。

犬の祖先であるオオカミは夜行性でしたが、ペットとして人間と暮らすようになった犬は、必ずしも夜目が利くわけではありません。

特に犬種や個体によっては、暗い場所での視力があまり良くない場合もあります。

周囲がだんだんと暗くなっていく夕暮れ時は、物陰や遠くのものがはっきりと見えなくなり、犬の不安を煽ります。

例えば、風で揺れる木の枝や、道端に置かれたゴミ袋が、まるで不審な生き物のように見えてしまうことがあります。

視覚情報が不確かになることで、犬は警戒レベルを上げ、恐怖を感じやすくなるのです。

また、暗さは聴覚をより敏感にします。

静かな夜道では、昼間は気にならなかった物音がやけに大きく響くことがあります。

遠くで鳴るサイレンの音、カラスの鳴き声、建物のきしむ音など、人間にとっては日常的な音でも、犬にとっては得体の知れない脅威に聞こえることがあります。

これらの音に驚いて、パニックになってしまう犬も少なくありません。

さらに、夕方は人々の活動が変化する時間帯でもあります。

学校帰りの子供たちの騒ぎ声、自転車で急いで帰宅する人々、バイクのエンジン音など、昼間とは違う種類の音や動きが増えます。

これらの予測不能な動きや音に対して、犬が恐怖やストレスを感じ、散歩に行きたがらなくなることもあります。

過去に夕方の散歩で怖い経験をした場合、その記憶がトラウマになっているケースも考えられます。

例えば、暗い道で自転車とぶつかりそうになった、花火の大きな音に驚いたなど、特定の出来事が夕方という時間帯と結びついてしまい、「夕方＝怖いことが起こる時間」と学習してしまっているのかもしれません。

このように、犬が夕方の散歩を嫌がるのは、暗さや物音、人の活動の変化など、夕方特有の環境要因が犬の本能的な恐怖心や警戒心を刺激するためと考えられます。

愛犬が何に恐怖を感じているのかを理解し、安心させてあげることが重要です。

ハーネスや首輪が合っていない

犬が夕方の散歩を嫌がる原因として、意外と見落としがちなのが、毎日使っているハーネスや首輪の問題です。

体に合わないものを装着していると、犬は不快感や痛みを感じ、それが散歩への拒否反応につながることがあります。

朝の散歩は行くのに夕方だけ嫌がる場合でも、日中の活動で皮膚が擦れていたり、疲れで痛みを感じやすくなっていたりする可能性も否定できません。

まず考えられるのが、サイズの不一致です。

ハーネスや首輪が小さすぎると、体を締め付けてしまい、動きを妨げるだけでなく、呼吸がしにくくなることもあります。

特に脇の下や首回りはデリケートな部分なので、継続的な圧迫や摩擦によって皮膚が赤くなったり、毛が抜けたりすることもあります。

これでは、散歩のたびに苦痛を感じるのは当然です。

逆に、サイズが大きすぎるのも問題です。

体がハーネスの中で動いてしまい、安定せずに歩きにくさを感じたり、予期せぬ摩擦が生じたりします。

また、何かに驚いて犬が急に走り出した際に、ハーネスが抜けてしまう「すっぽ抜け」の危険性も高まります。

すっぽ抜けを経験した犬は、その時の恐怖から散歩自体を嫌がるようになることもあります。

素材や形状が犬に合っていないケースもあります。

硬い素材のものは皮膚に食い込んで痛いかもしれませんし、アレルギー体質の犬であれば、特定の素材に反応してかゆみや皮膚炎を起こすこともあります。

また、ハーネスの形状によっては、犬の自然な肩の動きを妨げてしまうタイプのものもあります。

このようなハーネスを使い続けると、歩き方に癖がついてしまい、長期的には関節に負担をかけることにもなりかねません。

犬にとって、ハーネスや首輪は散歩中の安全を守る大切な道具ですが、それが不快感の原因になっていては本末転倒です。

一度、愛犬の体にハーネスや首輪が正しくフィットしているかを確認してみましょう。

チェックするポイントは以下の通りです。

ベルトと体の間に、人間の指が2本程度入る隙間があるか。
脇の下や首回りに、赤みや擦れた跡、脱毛がないか。
装着した状態で、犬が歩きにくそうにしていないか。
金具やバックルが、体の骨に当たっていないか。

もし何か問題が見つかった場合は、新しいものに買い替えることを検討しましょう。

ペットショップの店員さんやドッグトレーナーに相談し、愛犬の体型や犬種に合ったものを選んであげることが、快適な散歩への第一歩となります。

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犬が夕方の散歩を嫌がる場合のシーン別対処法

◆この章のポイント◆

まずは動物病院で健康状態を確認
わがままと決めつけずに原因を探る
散歩コースや時間帯の変更を試す
愛犬に合ったハーネスを選ぶ
犬が夕方の散歩を嫌がる悩みを解消する工夫

まずは動物病院で健康状態を確認

愛犬が夕方の散歩を嫌がるようになった時、飼い主として最初に行うべき最も重要な対処法は、動物病院で獣医師による診察を受けることです。

前述の通り、散歩を嫌がるという行動の裏には、痛みや不快感を伴う病気が隠れている可能性が常にあります。

飼い主の自己判断で「わがままかな」「年のせいかな」と様子を見てしまうと、病気の発見が遅れ、症状が悪化してしまう危険性があります。

動物病院では、まず獣医師に「いつから、どのような状況で」散歩を嫌がるようになったのかを具体的に伝えましょう。

例えば、「1週間前から、夕方の散歩の準備を始めると隠れるようになった」「散歩に出ても、5分ほどで座り込んで動かなくなる」など、詳細な情報が診断の助けになります。

また、散歩以外で気になる行動の変化（食欲、排泄、睡眠、遊びの様子など）があれば、それも全て伝えることが大切です。

獣医師は、まず問診と視診、触診を行います。

歩き方に異常はないか、体を触って痛がる場所はないか、関節の動きはスムーズかなどを丁寧にチェックします。

特に、足や腰、首周りは念入りに確認されるでしょう。

次に、必要に応じてより詳細な検査が行われます。

関節疾患が疑われる場合はレントゲン検査、内臓疾患の可能性があれば血液検査や超音波（エコー）検査、眼の病気が考えられる場合は眼科検査など、症状に合わせて適切な検査を実施し、原因を特定していきます。

これらの診察や検査によって、もし何らかの病気が見つかった場合は、すぐに治療を開始することができます。

例えば関節炎であれば、痛み止めの処方やサプリメントの利用、体重管理などで症状の緩和が期待できます。

早期に適切な治療を受けることで、愛犬の苦痛を取り除き、再び散歩を楽しめるようになる可能性が高まります。

逆に、診察の結果、特に健康上の問題が見つからなかった場合、それはそれで非常に重要な情報となります。

身体的な原因が除外されることで、初めて心理的な要因や環境的な要因に目を向け、次のステップに進むことができるからです。

健康であると分かれば、飼い主さんも安心して、散歩の仕方や環境の見直しといった対策に集中できます。

愛犬の行動の変化は、言葉を話せない彼らからの重要なメッセージです。

そのメッセージを正しく受け取るためにも、まずは専門家である獣医師の診断を仰ぐことを強くお勧めします。

わがままと決めつけずに原因を探る

動物病院で健康上の問題がないと診断された後、次に大切なのは「わがまま」という言葉で片付けてしまうのではなく、愛犬の行動を注意深く観察し、心理的な原因や環境的な原因を探ることです。

犬の行動には必ず理由があります。

その理由を理解しようと努める姿勢が、問題解決の鍵となります。

まずは、愛犬の「散歩拒否」のサインをじっくりと観察してみましょう。

どのタイミングで嫌がる素振りを見せるでしょうか。

飼い主が散歩の準備（服を着替える、リードを持つなど）を始めた時か
玄関のドアを開けた瞬間か
家の外に出てすぐの場所か
散歩コースの特定の場所（交差点、他の犬の家、工事現場など）か

嫌がるタイミングを特定することで、何が原因となっているのか、ヒントが見えてくることがあります。

例えば、玄関で固まってしまうのであれば、外の世界そのものに何か恐怖を感じているのかもしれません。

特定の場所で動かなくなるのであれば、その場所で過去に嫌な経験をした可能性が考えられます。

次に、愛犬のボディランゲージに注目しましょう。

犬は体全体で感情を表現します。

耳を後ろに倒す、しっぽを足の間に巻き込む、体を低くする、あくびを繰り返す、舌なめずりをするなどの行動は、犬が不安やストレスを感じている時に見せる「カーミングシグナル」と呼ばれるサインです。

散歩に行こうとするとこれらのサインが見られる場合、犬は「行きたくない」という強いメッセージを送っているのです。

これらの観察結果を記録するために、「散歩日記」をつけてみるのも非常に有効な方法です。

日付、天気、時間、散歩コース、愛犬の様子、その日にあった出来事などを記録していくことで、何か特定のパターンが見つかるかもしれません。

「雨の日の翌日は嫌がることが多い」「特定の曜日だけ拒否する」など、思いがけない関連性が見えてくることもあります。

このように、わがままと決めつけずに行動を観察し、原因を探るプロセスは、飼い主と愛犬との信頼関係を深める上でも非常に重要です。

飼い主が自分の気持ちを理解しようとしてくれていることを犬は感じ取ります。

その安心感が、犬の不安を和らげることにもつながるのです。

焦らず、じっくりと愛犬と向き合う時間を持つことが、根本的な解決への近道となるでしょう。

散歩コースや時間帯の変更を試す

犬が夕方の散歩を嫌がる原因が、特定のコースや時間帯にあると推測される場合、最も直接的で効果的な対処法の一つが、それらを柔軟に変更してみることです。

いつもと同じ日課に固執せず、愛犬が快適だと感じる環境を提供してあげることで、散歩への意欲を取り戻せる可能性があります。

時間帯の変更

もし愛犬が暗くなることを怖がっているようであれば、散歩の時間を少し早めてみるのが良いでしょう。

例えば、日が沈む前の、まだ空が明るい時間帯に散歩を済ませてしまうのです。

季節によって日没時間は変わるので、それに合わせて散歩のスケジュールを調整します。

夏場であれば、夕方でもアスファルトの熱が残っていることがあるため、むしろ日が完全に沈んで涼しくなってからの方が快適かもしれません。

その場合は、安全のためにLEDライト付きの首輪やリードを使用し、飼い主も反射材のついた服を着るなどの工夫をしましょう。

愛犬の様子を見ながら、ベストな時間帯を探してみてください。

散歩コースの変更

特定の場所で嫌がる素振りを見せる場合は、その場所を避ける新しい散歩コースを開拓してみましょう。

ガラッと環境を変えてみるのも一つの手です。

例えば、いつもは交通量の多い道を通っているのであれば、一本裏の静かな住宅街を歩いてみる。

あるいは、少し車で移動して、近所の大きな公園や河川敷など、自然の多い場所に行ってみるのも良い気分転換になります。

新しい場所は、犬にとって新しい匂いや刺激に満ちており、探求心をくすぐります。

「散歩は楽しいものだ」というポジティブな経験を上書きしていくことで、散歩への苦手意識を克服できるかもしれません。

コースを変更する際は、複数のバリエーションを持っておくと良いでしょう。

毎日同じコースだと、犬も飽きてしまうことがあります。

いくつかの「お気に入りコース」を用意しておき、その日の愛犬の気分や体調に合わせて選んであげることで、散歩がより一層楽しいものになるはずです。

大切なのは、飼い主が主導権を握りすぎず、愛犬の反応をよく見ながら試行錯誤することです。

犬がリラックスして、しっぽを振りながら歩いているか、耳や表情はどうかなどを常に確認しましょう。

犬が安心して楽しめる時間と場所を見つけてあげることが、この問題の解決に繋がります。

愛犬に合ったハーネスを選ぶ

散歩の際の不快感が原因で犬が夕方の散歩を嫌がる場合、体に合ったハーネスに見直すことは非常に効果的な対処法です。

正しいハーネスを選ぶことは、愛犬の快適性と安全性を確保し、散歩を楽しい時間にするための基本となります。

ハーネス選びの基本ポイント

まず、ハーネスを選ぶ上で最も重要なのは「サイズ」です。

購入する前には、必ず愛犬の首周り、胴回り、胸の幅などを正確に採寸しましょう。

メーカーによってサイズ表記が異なるため、単純に「Mサイズ」といった表示だけでなく、具体的な寸法を確認することが不可欠です。

試着ができる店舗であれば、実際に装着してみて、体にフィットするかどうかを確認するのが最も確実です。

次に「形状」です。

ハーネスには様々な形状がありますが、犬の骨格や動きを妨げないものを選ぶことが大切です。

一般的に推奨されることが多いのは、首や肩の動きを阻害しにくい「Y字型」や「H型」のハーネスです。

これらのタイプは、力が分散しやすく、体への負担が少ないとされています。

逆に、肩の前に水平なベルトが来るタイプのハーネスは、犬の歩行を妨げる可能性があるため、専門家と相談の上で選ぶのが良いでしょう。

素材と機能性

「素材」も重要な選択基準です。

皮膚がデリケートな犬には、内側がクッション性の高いメッシュ素材や、柔らかいネオプレン素材でできているものがおすすめです。

通気性が良く、摩擦による皮膚へのダメージを軽減できます。

また、夜間の散歩の安全性を高めるために、反射材（リフレクター）が付いているかどうかもチェックしましょう。

車のライトなどに反射して、犬の存在をドライバーに知らせることができます。

ハーネスの種類	特徴	おすすめの犬
Y字型ハーネス	首と肩の動きを妨げにくく、気管への圧迫が少ない。力が分散しやすい。	全般、特に気管が弱い小型犬や引っ張り癖のある犬。
H型ハーネス	胴回りをしっかりとホールドする。サイズ調整の幅が広いものが多い。	標準体型の犬。
ベスト型ハーネス	面で体を支えるため、負担が少ない。洋服感覚で着せられる。	小型犬や老犬。

新しいハーネスに替えたら、すぐに長時間の散歩に行くのではなく、まずは家の中で装着に慣れさせることから始めましょう。

おやつをあげながら装着し、「ハーネス＝良いことがある」と関連付けさせます。

慣れてきたら、短い時間のお散歩から試してみてください。

愛犬の歩き方が以前よりもスムーズになったり、表情が明るくなったりすれば、ハーネスが合っている証拠です。

たかがハーネスと思わず、愛犬のための大切な投資だと考えて、最適なものを選んであげてください。