こんにちは、管理人のdoggoです
冬の季節になると、こたつでみかんを食べるのが楽しみという方も多いのではないでしょうか。
そんな時、隣にいる愛犬が欲しそうな顔で見つめてきたら、「少しだけなら大丈夫かな？」と気になりますよね。
犬はみかんを食べれるのかという疑問は、多くの飼い主さんが一度は抱くものです。
果物には犬にとって有益な栄養素が含まれている一方で、与え方によっては体調を崩す原因にもなりかねません。
愛犬に与える際の適切な与える量や、注意すべき皮や薄皮の扱い、アレルギーや消化不良のリスクについて深く掘り下げていきます。
また、元気いっぱいの犬だけでなく、体がデリケートな子犬や老犬に与える場合の注意点、万が一、下痢・嘔吐などの症状が見られた場合の対処法、そしてすぐに獣医師に相談すべき状況についても具体的に説明します。
みかんの缶詰などの加工品が犬に適さない理由や、みかんに含まれる栄養が犬にどのようなメリットをもたらすのかも明らかにしていきましょう。
この記事を最後まで読めば、犬とみかんに関するあらゆる疑問が解消され、自信を持って愛犬との健やかな食生活をサポートできるようになるでしょう。
◆このサイトでわかる事◆
- 犬がみかんを食べても基本的に安全であること
- みかんに含まれる犬に有益な栄養素
- 皮や種など、犬に与えてはいけない部分とその理由
- アレルギーや消化不良のリスクと見分け方
- 犬の大きさや年齢に合わせた適切な与える量
- 下痢や嘔吐など、体調不良が起きた際の対処法
- すぐに動物病院へ行くべき危険なサイン
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まず結論から！犬はみかんを食べれるのか解説します
◆この章のポイント◆
- みかんに含まれる犬に良い栄養素とは
- アレルギーや消化不良の可能性
- みかんの皮や薄皮は与えても平気？
- 種やすじはしっかり取り除く
- 缶詰などの加工品は避けるべき理由
みかんに含まれる犬に良い栄養素とは
犬はみかんを食べれるのかという問いへの答えは、「はい、食べられます」です。
ただし、与え方にはいくつかの注意点があります。
まず、みかんが犬にとってどのようなメリットを持つのか、その栄養素から見ていきましょう。
みかんは人間にとってビタミンCが豊富な果物として知られていますが、犬にとっても有益な栄養素をいくつか含んでいます。
代表的な栄養素は以下の通りです。
- ビタミンC
- β-クリプトキサンチン
- 食物繊維
- 水分
ビタミンCの役割
ビタミンCは強力な抗酸化作用を持つことで知られています。
体内で発生する活性酸素を除去し、細胞の老化や損傷を防ぐ働きが期待できます。
これにより、免疫力の維持や皮膚・被毛の健康サポートに繋がる可能性があります。
ただし、犬は人間と異なり、体内でビタミンCを合成する能力を持っています。
そのため、健康な犬であれば食事から大量に摂取する必要はありません。
しかし、病気やストレス、加齢などによって体内のビタミンCが不足気味になる場合には、食事からの補給が役立つこともあるでしょう。
β-クリプトキサンチンの効果
β-クリプトキサンチンは、みかんのオレンジ色の色素成分であり、カロテノイドの一種です。
これもビタミンCと同様に強い抗酸化作用を持っており、体内でビタミンAに変換される性質も持ち合わせています。
ビタミンAは、目の健康維持や皮膚・粘膜の正常な機能に不可欠な栄養素です。
適度な摂取は、愛犬の健康維持に貢献すると考えられます。
食物繊維の重要性
みかんの薄皮やすじには、ペクチンなどの水溶性食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は、腸内環境を整えるのに役立ちます。
善玉菌のエサとなり、その増殖を助けることで、便通の改善や腸の健康維持に繋がります。
ただし、後述するように、食物繊維の過剰摂取は逆に消化器系に負担をかけることもあるため、与える量には注意が必要です。
水分補給の補助
みかんは約90%が水分で構成されています。
特に、あまり水を飲みたがらない犬や、夏場の暑い時期、運動後などの水分補給の補助として役立ちます。
おやつとして少量与えることで、おいしく水分を摂取させることができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
このように、みかんは犬にとって有益な栄養素を含んでいますが、これらはあくまで補助的なものです。
犬の主食は、必要な栄養素がバランス良く配合されたドッグフードであるべきことを忘れないでください。
みかんは、あくまでおやつやご褒美として、適量を守って与えることが大切です。
アレルギーや消化不良の可能性
みかんは犬にとって多くのメリットがある一方で、いくつかのリスクも存在します。
特に注意したいのが、アレルギー反応と消化不良です。
これらは犬の個体差によるところが大きく、すべての犬に起こるわけではありませんが、可能性として知っておくことが重要になります。
犬のみかんアレルギーについて
食物アレルギーは、特定の食べ物に含まれるタンパク質に対して、体の免疫システムが過剰に反応してしまうことで起こります。
みかんに含まれるタンパク質はごく少量ですが、アレルギーを引き起こす可能性はゼロではありません。
初めて愛犬にみかんを与える際は、まず指先に乗るくらいの少量から試してみましょう。
与えた後は、数時間から1日程度、犬の様子を注意深く観察してください。
アレルギーの主な症状には、以下のようなものがあります。
- 皮膚のかゆみ（体を掻く、舐める、噛む）
- 皮膚の赤み、発疹、脱毛
- 顔（特に目や口の周り）の腫れ
- 下痢や嘔吐
- 外耳炎を繰り返す
もし、これらの症状が見られた場合は、すぐにみかんを与えるのを中止し、症状が続くようであれば動物病院を受診してください。
一度アレルギー症状が出た場合は、今後みかんや他の柑橘系の果物を与えるのは避けるべきです。
消化不良のリスク
みかんの食べ過ぎは、消化不良を引き起こす最も一般的な原因です。
みかんには水分と食物繊維が豊富に含まれています。
これらは適量であれば便通を助けますが、一度にたくさん摂取すると、逆に消化器系に大きな負担をかけてしまいます。
特に、胃腸がデリケートな犬や、普段食べ慣れていないものを食べるとお腹を壊しやすい犬は注意が必要です。
消化不良の主な症状は、下痢や軟便、嘔吐です。
また、お腹がゴロゴロ鳴ったり、食欲がなくなったりすることもあります。
みかんには果糖も含まれているため、糖分の過剰摂取も下痢の一因となります。
これらのリスクを避けるためには、とにかく「与えすぎない」ことが最も重要です。
後述する適量を必ず守り、愛犬の体調や便の状態を常にチェックしながら与えるようにしましょう。
どんなに体に良い食べ物でも、量が多すぎれば毒になり得ます。
愛犬の健康を第一に考え、責任を持って食事の管理を行うことが飼い主の務めです。
みかんの皮や薄皮は与えても平気？
みかんを犬に与える際、実の部分だけでなく「皮」や「薄皮」はどうすれば良いのか、という点も多くの飼い主さんが悩むポイントです。
ここでは、それぞれの部分について、犬に与えても良いのか、避けるべきなのかを詳しく解説します。
外側の厚い皮は絶対にNG
結論から言うと、みかんの外側にある厚いオレンジ色の皮は、犬に与えてはいけません。
その理由は大きく分けて3つあります。
第一に、消化に非常に悪いという点です。
犬の消化器官は、みかんの皮に含まれる硬いセルロースをうまく分解することができません。
そのため、食べた皮が消化管を詰まらせ、嘔吐や下痢、最悪の場合は腸閉塞を引き起こす危険性があります。
第二の理由は、残留農薬の懸念です。
市場に出回っているみかんの多くは、栽培過程で農薬が使用されています。
皮にはこれらの農薬が残留している可能性が高く、犬が摂取すると健康を害する恐れがあります。
第三に、皮に含まれる油分（リモネンなど）が、犬にとって刺激となることがあります。
これが原因で、嘔吐や皮膚炎を引き起こす犬もいるようです。
以上の理由から、みかんの皮は必ず剥いて、犬が誤って食べてしまわないようにすぐに処分してください。
内側の薄皮は与えても大丈夫？
実の周りについている薄い皮（じょうのう膜）については、基本的には与えても問題ありません。
この薄皮には、ペクチンという水溶性食物繊維が豊富に含まれており、適量であれば腸内環境を整えるのに役立ちます。
しかし、この薄皮も外皮ほどではありませんが、消化しやすいものではありません。
そのため、胃腸が弱い犬や消化能力が落ちている老犬、まだ消化器官が未発達な子犬に与える場合は、念のため取り除いてあげた方が安心です。
また、一度にたくさん与えすぎると、食物繊維の過剰摂取で下痢の原因になることもあります。
愛犬の便の状態を見ながら、薄皮ごと与えるか、取り除くかを判断すると良いでしょう。
もし判断に迷う場合は、安全を優先し、薄皮も取り除いて果肉だけを与えることをお勧めします。
犬は薄皮がなくても、みかんの甘くてジューシーな果肉だけで十分に喜んでくれるはずです。
愛犬の体質や年齢に合わせて、最適な与え方を見つけてあげてください。
種やすじはしっかり取り除く
みかんを与える際のもう一つの重要な注意点が、「種」と「すじ」の扱いです。
これらも皮と同様に、犬に与える前に適切に処理する必要があります。
安全にみかんを楽しんでもらうために、それぞれの部分について詳しく見ていきましょう。
種は必ず取り除くこと
みかんの種は、犬にとっていくつかのリスクがあるため、与える前に必ず全て取り除いてください。
最も大きなリスクは、消化管の閉塞です。
特に小型犬の場合、飲み込んだ種が食道や腸に詰まってしまう可能性があります。
腸閉塞は命に関わることもある非常に危険な状態であり、緊急手術が必要になるケースも少なくありません。
また、種は硬くて消化されないため、そのまま便として排出されることが多いですが、その過程で消化管を傷つけてしまう可能性も否定できません。
さらに、多くの果物の種には、シアン化合物（アミグダリン）という天然の有毒成分が含まれていることがあります。
みかんの種に含まれる量はごく微量であり、数粒食べた程度で中毒症状を起こす可能性は極めて低いとされています。
しかし、大量に摂取したり、体を噛み砕いて中の成分を摂取してしまったりすると、嘔吐や下痢、呼吸困難などの中毒症状を引き起こす理論的なリスクは存在します。
これらのリスクを総合的に考えると、犬にみかんの種を与えるメリットは一つもなく、デメリットしかありません。
安全のために、面倒でも一つひとつ丁寧に取り除いてから与えるようにしましょう。
白いすじは与えてもOK
一方で、果肉についている白いすじ（アルベド）については、特に取り除く必要はありません。
このすじは食物繊維が豊富で、ビタミンP（ヘスペリジン）というポリフェノールの一種も含まれています。
ビタミンPには、毛細血管を強くしたり、血流を改善したりする効果があると言われています。
犬に対する明確な効果はまだ研究段階ですが、有害な成分は含まれていないため、食べても問題はありません。
見た目が気になる場合は取り除いても構いませんが、栄養面を考えると、あえて取り除く必要はないと言えるでしょう。
ただし、すじも食物繊維であることには変わりありません。
大量に与えればお腹を緩くする可能性はあるため、やはり与える量全体で調整することが大切です。
まとめると、「皮と種は必ず除去、薄皮とすじは犬の状態に合わせて判断する」のが、みかんを安全に与えるための基本ルールとなります。
缶詰などの加工品は避けるべき理由
手軽に手に入るみかんの缶詰や、みかん味のゼリー、ジュースといった加工品を愛犬に与えても良いのだろうか、と考える方もいるかもしれません。
結論から言うと、これらの加工品を犬に与えるのは絶対に避けるべきです。
生の果物を与えるのとは全く異なるリスクが存在します。
糖分の過剰摂取
最大の問題点は、糖分の含有量が非常に多いことです。
みかんの缶詰は、果肉を長期間保存するために、大量の砂糖やブドウ糖果糖液糖などを含んだシロップに漬けられています。
このシロップを犬が摂取すると、急激な血糖値の上昇を招きます。
これを繰り返すことは、肥満や糖尿病のリスクを著しく高めることになります。
また、過剰な糖分は下痢や嘔吐といった消化器症状の直接的な原因にもなります。
シロップを切って果肉だけを与えたとしても、果肉自体にシロップの糖分がたっぷりと染み込んでしまっているため、安全とは言えません。
添加物の問題
人間用の加工食品には、味や見た目、保存性を良くするために、さまざまな食品添加物が使用されています。
例えば、酸味料、香料、保存料、着色料などです。
これらの添加物は、人間にとっては安全性が確認されているものであっても、体の小さな犬にとっては有害となる可能性があります。
特に、キシリトールという人工甘味料には注意が必要です。
キシリトールは、犬が摂取するとインスリンの過剰分泌を引き起こし、急激な低血糖に陥らせる非常に危険な物質です。
少量でも命に関わる中毒症状（嘔吐、衰弱、痙攣など）を引き起こすことがあります。
みかん製品に含まれることは稀ですが、他のフルーツ加工品や菓子類には使用されていることが多いため、注意が必要です。
犬の健康を考えるなら、与えるのは生の、新鮮なみかんに限定するべきです。
人間用に加工された食品は、犬の体にとっては不要な、あるいは有害な成分で満たされていると認識してください。
愛犬へのおやつは、犬用に作られたものか、あるいは加工されていない自然な食材を、正しい知識を持って与えることが基本です。
甘くて美味しいみかんの缶詰は、飼い主さんだけが楽しむようにしましょう。
犬はみかんを食べれるのか？与える際の具体的な注意点
◆この章のポイント◆
- 愛犬に与えても良いみかんの適量
- 子犬や老犬に与える時のポイント
- 下痢や嘔吐など体調不良時の対処法
- こんな時はすぐに獣医師へ相談を
- 愛犬のために犬はみかんを食べれるのかを正しく理解しよう
愛犬に与えても良いみかんの適量
犬はみかんを食べれるのかという問いに安全に「YES」と答えるためには、最も重要なのが「量」の管理です。
どんなに体に良い食べ物でも、与えすぎは健康を害する原因となります。
では、具体的にどれくらいの量が「適量」なのでしょうか。
これは犬の体重や運動量、健康状態によって異なりますが、一般的な目安を知っておくことが大切です。
おやつの基本ルール
まず大前提として、犬に与えるおやつの量は、1日に必要な総カロリーの10%以内が理想とされています。
みかん（温州みかん）のカロリーは、Mサイズ1個（約100g、可食部約75g）あたり約34kcalです。
このカロリーを基準に、愛犬のサイズに合わせた適量を計算してみましょう。
体重別の適量目安
以下に、犬の体重別に1日に与えても良いみかんの量の目安をまとめました。
これはあくまで最大量であり、他に与えるおやつがある場合は、その分みかんの量を減らす必要があります。
| 犬の体重 | 1日の摂取カロリー目安 | おやつ分のカロリー（10%） | みかんの量の目安 |
|---|---|---|---|
| 超小型犬（〜4kg） | 約280kcal | 約28kcal | 薄皮1〜2房 |
| 小型犬（5〜10kg） | 約450kcal | 約45kcal | 薄皮2〜3房 |
| 中型犬（11〜25kg） | 約800kcal | 約80kcal | 薄皮4〜5房（約1/2個） |
| 大型犬（26kg〜） | 約1500kcal | 約150kcal | 1個程度 |
見ての通り、超小型犬や小型犬に与えられる量はごくわずかです。
飼い主さんが食べているみかんを、ひとかけらおすそ分けする程度、と覚えておくと良いでしょう。
大型犬であっても、毎日1個与えるのは糖分の観点からお勧めできません。
特別なご褒美として、週に数回程度に留めておくのが賢明です。
与える際の工夫
みかんを与える際は、そのままの房で与えるのではなく、小さくちぎってから与えることをお勧めします。
特に早食いの癖がある犬は、房のまま飲み込んで喉に詰まらせる危険性があるためです。
小さくすることで、少量でも満足感を得やすくなるというメリットもあります。
ドッグフードのトッピングとして少量混ぜてあげるのも、食欲がない時の刺激になって良いかもしれません。
初めて与える場合は、上記の目安量よりもさらに少ない量から始め、便の状態や体調に変化がないかを確認することが鉄則です。
愛犬が美味しそうに食べるからといって、つい多く与えてしまいたくなる気持ちは分かりますが、そこはぐっとこらえ、愛犬の長期的な健康を考えて適切な量を守りましょう。
子犬や老犬に与える時のポイント
健康な成犬とは異なり、子犬や老犬（シニア犬）は消化機能や免疫力が万全ではありません。
そのため、みかんのような普段食べ慣れないものを与える際には、より一層の配慮が必要です。
ここでは、子犬と老犬それぞれに与える場合の具体的な注意点を解説します。
子犬にみかんを与える場合
子犬の消化器官はまだ発達の途中であり、非常にデリケートです。
新しい食べ物に対して、下痢や嘔吐などの消化器症状を起こしやすい傾向があります。
そのため、子犬にみかんを与えるのは、生後半年以上が経過し、体がしっかりと出来上がってからの方が安全です。
与える際のポイントは以下の通りです。
- 少量から試す: まずは舐めさせる程度、あるいは米粒半分くらいの大きさから始めましょう。
- 薄皮は取り除く: 消化の負担を減らすため、薄皮は必ず取り除き、果肉だけを与えてください。
- 細かく刻む: 喉に詰まらせないように、果肉を細かく刻むか、すりつぶして与えるとより安全です。
- 体調の良い時に: ワクチン接種後や、お腹の調子が少し悪い時などは与えるのを避け、心身ともに健康な状態の時に試しましょう。
子犬の時期は、今後の食生活の基礎を作る大切な時期です。
おやつよりも、まずは栄養バランスの取れた子犬用のドッグフードをしっかり食べさせることが最優先です。
老犬にみかんを与える場合
老犬は、加齢に伴い消化酵素の分泌が減少したり、腸の動きが鈍くなったりと、消化機能全体が低下しています。
また、腎臓や肝臓などの内臓機能が衰えていることも多く、食べ物による体への影響が大きく出やすいです。
老犬に与える際のポイントは以下の通りです。
- 持病の確認: 糖尿病や腎臓病、心臓病などの持病がある場合は、みかんを与えても良いか、事前に必ず獣医師に相談してください。みかんの糖分やカリウムが病状に影響を与える可能性があります。
- 消化しやすい形で: 子犬と同様に、薄皮は取り除き、細かく刻んだりペースト状にしたりして、消化の負担を軽減してあげましょう。
- 飲み込む力を考慮: 噛む力や飲み込む力（嚥下能力）が衰えている場合は、喉に詰まらせないよう、水分と一緒に与えるなどの工夫が必要です。
子犬にも老犬にも共通して言えるのは、「無理に与える必要はない」ということです。
もし愛犬がみかんに興味を示さなかったり、食べた後に少しでも体調に変化が見られたりした場合は、潔く与えるのをやめましょう。
飼い主さんの細やかな観察と配慮が、デリケートな時期にある愛犬の健康を守る鍵となります。
下痢や嘔吐など体調不良時の対処法
どれだけ注意していても、愛犬がみかんを食べた後に下痢や嘔吐をしてしまう可能性はあります。
初めての食べ物に対する反応や、その日の体調、あるいは単純な食べ過ぎなど、原因は様々です。
万が一、愛犬が体調を崩してしまった場合に、飼い主さんが落ち着いて対処できるよう、基本的な対処法を知っておきましょう。
まずは落ち着いて様子を観察
一度きりの嘔吐や、少し便が緩くなった程度で、犬自身は元気にしている場合、まずは慌てずに様子を見守りましょう。
多くは一過性の消化不良であり、消化器系を休ませることで自然に回復します。
観察すべきポイントは以下の通りです。
- 元気や食欲はあるか: ぐったりしていないか、普段通りに遊んだり甘えたりするかを確認します。
- 嘔吐や下痢の回数: 何度も繰り返していないか、時間を記録しておくと良いでしょう。
- 吐瀉物や便の状態: 色や内容物（未消化のみかん、血液など）、臭いなどを確認します。
- その他の症状: 震え、よだれ、腹痛（お腹を触られるのを嫌がる）などがないかを見ます。
これらの情報をメモしておくと、後で動物病院にかかる際に、獣医師が診断する上で非常に役立ちます。
家庭でできるケア
症状が軽く、犬が比較的元気な場合は、家庭で以下のケアを行うことができます。
第一に、食事を一時的にストップすることです。
下痢や嘔吐がある時は、胃腸が炎症を起こしている状態です。
そこに新たな食べ物を入れると、さらに負担をかけてしまいます。
半日〜1日程度、食事を抜いて胃腸を休ませてあげましょう。
ただし、子犬や持病のある犬の場合は絶食が体に負担をかけることもあるため、自己判断せず獣医師に指示を仰いでください。
第二に、水分補給です。
下痢や嘔吐は脱水症状を引き起こしやすいです。
新鮮な水をいつでも飲めるようにしておきましょう。
水を飲むことさえも刺激になって吐いてしまう場合は、氷を舐めさせたり、少量ずつ与えたりする工夫が必要です。
食事が再開できるようになったら、まずは普段のフードを少量（通常の1/4程度）から与え、徐々に量を戻していきます。
ふやかしたフードや、消化の良い療法食などを利用するのも良い方法です。
もちろん、みかんが原因である可能性が高い場合は、回復後も与えるのは中止してください。
飼い主さんの冷静な判断と適切な初期対応が、愛犬の早い回復に繋がります。
こんな時はすぐに獣医師へ相談を
前述の通り、一過性の軽い消化不良であれば、家庭でのケアで回復することがほとんどです。
しかし、中には緊急を要する危険なサインも存在します。
ためらわずにすぐに動物病院を受診すべき症状を知っておくことは、愛犬の命を守る上で非常に重要です。
以下のような症状が一つでも見られた場合は、夜間や休日であっても、救急対応している動物病院に連絡し、指示を仰いでください。
緊急性が高い症状
- 嘔吐や下痢を何度も繰り返す: 1日に何度も吐いたり、水のような下痢が止まらなかったりする場合は、激しい脱水や電解質異常を引き起こす危険があります。
- ぐったりして元気がない: 呼びかけに反応が薄い、起き上がれないなど、明らかに元気が消失している場合は、重篤な状態のサインです。
- 吐瀉物や便に血が混じっている: 鮮やかな赤色の血（鮮血）や、黒くてドロドロした血（タール便）が混じっている場合は、消化管からの出血が疑われます。
- 呼吸が速い、苦しそう: アナフィラキシーショックなどの重いアレルギー反応や、他の深刻な病気の可能性があります。
- けいれんや意識障害: 神経症状は、中毒や深刻な代謝異常を示唆する極めて危険なサインです。
- 腹部が膨らんでいる、痛がる: 胃拡張・胃捻転症候群や腸閉塞など、緊急手術が必要な病気の可能性があります。
これらの症状は、みかんが直接の原因である場合もあれば、偶然タイミングが重なっただけで、裏に別の深刻な病気が隠れている可能性もあります。
例えば、みかんの皮や種を誤飲して腸閉塞を起こしているかもしれませんし、重度のアレルギー反応（アナフィラキシーショック）かもしれません。
動物病院へ行く際の準備
病院へ向かう際は、事前に電話で状況を伝えておくと、スムーズな受け入れに繋がります。
伝えるべき情報は以下の通りです。
いつ、何を、どれくらいの量食べたか（今回はみかん）、いつからどんな症状が出ているか、症状の回数や程度、持病やアレルギーの有無などです。
可能であれば、吐瀉物や便を少量、ビニール袋やラップに包んで持参すると、診断の助けになります。
「これくらいで病院に行くのは大げさかな？」と迷うこともあるかもしれません。
しかし、動物は言葉で不調を訴えることができません。
飼い主さんが「いつもと違う、何かがおかしい」と感じた直感は、非常に重要です。
迷った時は、ためらわずに専門家である獣医師に相談してください。
何もなければ安心できますし、万が一の事態でも早期発見・早期治療に繋がります。
愛犬のために犬はみかんを食べれるのかを正しく理解しよう
この記事を通じて、犬はみかんを食べれるのかという疑問について、多角的に掘り下げてきました。
最後に、愛犬と安全にみかんを楽しむための重要なポイントを改めて整理し、まとめていきましょう。
結論として、犬はみかんを食べれるのかという問いの答えは、「条件付きでYES」です。
みかんはビタミンや水分が補給できるというメリットがありますが、それはあくまで正しい知識のもと、適切な量を与えた場合に限られます。
犬の健康を守るためには、飼い主さんがしっかりとした知識を持ち、責任を持って管理することが不可欠です。
可愛い愛犬が喜ぶ姿を見ると、ついたくさん与えたくなってしまうかもしれません。
しかし、その一時の感情が、後々愛犬を苦しめる結果になっては元も子もありません。
犬と人間では、体の仕組みも必要な栄養素も異なります。
人間にとって美味しいものが、犬にとっても安全で健康的なものとは限らないのです。
このことを常に心に留め、愛犬の食事管理を行いましょう。
犬はみかんを食べれるのかという知識は、他の果物や食べ物を与える際にも応用できる、食事管理の基本でもあります。
今回得た知識を活かして、これからも愛犬との豊かで健やかな毎日を築いていってください。
本日のまとめ
- 犬はみかんの果肉部分を食べても大丈夫
- ビタミンCや水分補給のメリットがある
- 外側の厚い皮は消化不良や農薬の危険があるためNG
- 種は喉や腸に詰まる危険があるため必ず取り除く
- 薄皮やすじは食物繊維が豊富だが与えすぎに注意
- 初めて与える際はアレルギーに注意し少量から試す
- 食べ過ぎは下痢や嘔吐などの消化不良の原因になる
- 与える量は1日の必要カロリーの10%以内が目安
- 超小型犬や小型犬には1房から2房程度のごく少量にする
- 子犬や老犬は消化機能が弱いためより慎重に与える
- シロップ漬けの缶詰など加工品は糖分過多でNG
- 体調不良時は食事を休みさせ水分補給を心がける
- 嘔吐や下痢が続く場合はすぐに動物病院へ
- 持病がある犬は与える前に獣医師に相談する
- 犬はみかんを食べれるのか正しく理解し愛犬の健康を守ることが大切
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参考サイト
犬がみかんを食べても大丈夫。与え方の注意点を獣医が解説 – PS保険
犬にみかんをあげても大丈夫？あげる時の注意点や分量も解説【獣医師監修】 – アニコム損保
犬はみかんを食べれるのか！ 皮はNG？ みかんや柑橘類の果物の与え方、栄養素や注意点を解説【獣医師監修】 – となりのカインズさん
犬にみかんを与えても大丈夫？食べてもよい適量と注意点を解説 – ペトこと
犬にみかんを食べさせても良い？メリットや注意点について – ぽちたま薬局
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