こんにちは、管理人のdoggoです
愛らしいマルチーズがご飯を食べてくれないと、飼い主さんとしては心配になりますよね。
マルチーズがご飯を食べない状況には、さまざまな原因が考えられます。
単なるわがままやドッグフードへの飽きといったことから、ストレスや病気のサインである可能性も否定できません。
特に、子犬や老犬の場合は体力がないため、食欲不振は健康に直結する重要な問題です。
この記事では、マルチーズがご飯を食べないときに考えられる原因を、元気な場合とそうでない場合に分けて詳しく探っていきます。
わがままやしつけの問題から、ストレスや歯周病、さらには嘔吐や下痢を伴う緊急性の高い病気の可能性まで、あらゆる角度から解説します。
また、具体的な対策として、ドッグフードの選び方、おやつの与え方の見直し、運動不足の解消法、そして動物病院を受診すべきタイミングの見極め方まで、飼い主さんが今すぐできることを網羅的にお伝えします。
愛犬の健康を守るために、正しい知識を身につけましょう。
◆このサイトでわかる事◆
- マルチーズがご飯を食べない様々な原因
- 病気が疑われる危険なサインの見分け方
- わがままや偏食を直すためのしつけ方法
- 子犬や老犬など年齢別の注意点
- ストレスや口腔トラブルへの対処法
- 食欲を促すドッグフードの選び方や与え方
- すぐに動物病院へ行くべき症状の判断基準
マルチーズがご飯を食べない原因は?病気やストレスのサイン
◆この章のポイント◆
- まずは元気か確認し病気の可能性を疑う
- わがままや偏食が原因の時のしつけ
- 老化による食欲不振のサインと対応
- 子犬が食べないときの注意点とは
- ストレスが原因で食べていない可能性
- 歯周病など口内のトラブルも考えられる
まずは元気か確認し病気の可能性を疑う
マルチーズがご飯を食べない時、飼い主さんが最初にすべきことは、愛犬の全体的な様子を注意深く観察することです。
食欲不振以外に、他に変わった点はないでしょうか。
元気があるか、ぐったりしていないか、歩き方はいつも通りかなど、全身の状態をチェックしましょう。
もし、ご飯を食べないだけでなく、明らかに元気がなく、ぐったりしている、あるいは嘔吐や下痢、震えなどの症状が見られる場合は、何らかの病気が隠れている可能性が高いと考えられます。
このようなケースでは、様子見をせずに、できるだけ早く動物病院を受診することが重要です。
特に、誤飲の可能性がある場合は緊急を要します。
おもちゃの破片や人間の食べ物など、何かを飲み込んでしまった可能性があるなら、すぐに獣医師に相談してください。
考えられる病気は多岐にわたります。
消化器系の疾患、例えば胃腸炎や膵炎、あるいは感染症、さらには内臓の病気などが食欲不振を引き起こすことがあります。
また、口の中に痛みがある、例えば歯周病や口内炎、あるいは喉に何かが引っかかっている場合も、食べたくても食べられない状況に陥ります。
動物病院では、獣医師が問診や触診、必要に応じて血液検査やレントゲン検査、超音波検査などを行い、原因を特定してくれます。
自己判断で市販の薬を与えたり、無理にご飯を食べさせようとしたりするのは非常に危険です。
特に子犬や老犬、持病のあるマルチーズは体力が少ないため、食事がとれない状態が続くと急速に体調が悪化することがあります。
ご飯を食べないことに加えて、水を飲むことさえしない場合は、脱水症状のリスクも高まり、非常に危険な状態といえるでしょう。
したがって、元気がない、あるいは他の症状を伴う食欲不振は、軽視せずに病気のサインと捉え、速やかに専門家である獣医師の診断を仰ぐことが、愛犬の健康を守る上で最も大切な行動となります。
わがままや偏食が原因の時のしつけ
マルチーズがご飯を食べないものの、元気で、おやつなら喜んで食べるという場合は、病気ではなく「わがまま」や「偏食」が原因である可能性が考えられます。
マルチーズは賢い犬種であるため、一度「ご飯を食べなければ、もっと美味しいものが出てくる」と学習してしまうと、その行動を繰り返すことがあります。
この行動は、飼い主さんが愛犬を思うあまり、ついトッピングを加えたり、おやつを与えすぎたりすることで、無意識のうちに助長してしまっているケースが少なくありません。
このようなわがままによる食欲不振を改善するためには、一貫したしつけが重要になります。
まず、食事の時間とルールを決めましょう。
ご飯を置いたら、15分から30分程度の時間を区切って、その時間内に食べなければ、たとえ残していても一度食器を片付けます。
そして、次の食事の時間まで、おやつを含めて何も与えないように徹底することが大切です。
最初は可哀想に思うかもしれませんが、ここで毅然とした態度をとることが、偏食を直すための第一歩となります。
空腹になれば、犬は自然と出されたドッグフードを食べるようになります。
このしつけを行う上で、家族全員が協力し、同じルールを守ることも非常に重要です。
誰か一人がこっそりおやつを与えてしまうと、効果は半減してしまいます。
「このフードしか食べられない」という状況を作ることで、犬はわがままを言っても無駄だと学習します。
また、おやつの与え方そのものを見直すことも必要です。
おやつは、しつけのご褒美やコミュニケーションのツールとして有効ですが、与えすぎは主食であるドッグフードを食べなくなる大きな原因になります。
一日の摂取カロリーの10%以内におやつのカロリーを抑えるのが理想的です。
食事と食事の間にダラダラとおやつを与えるのではなく、トレーニングの時など特別なタイミングで与えるようにしましょう。
フードに飽きている可能性も考えられるため、たまに風味を変えたり、同じメーカーの異なる味のフードをローテーションしたりするのも一つの方法ですが、根本的なわがままを直すためには、まず食事のルールを確立することが先決です。
根気が必要な場合もありますが、愛犬の健康的な食生活のために、心を鬼にして取り組むことが大切です。
老化による食欲不振のサインと対応
マルチーズも7歳を過ぎるとシニア期、いわゆる老犬の仲間入りをします。
年齢を重ねるにつれて、人間と同じように犬も身体に様々な変化が現れ、それが原因で食欲が落ちることがあります。
マルチーズがご飯を食べないとき、それが老化による自然な変化なのか、それとも病気のサインなのかを見極めることが重要です。
老犬になると食欲が落ちる主な理由として、まず基礎代謝の低下が挙げられます。
若い頃に比べて活動量が減り、一日に必要なエネルギー量も少なくなるため、自然と食事量が減ることがあります。
また、嗅覚や味覚が衰えることも原因の一つです。
ドッグフードの匂いを感じにくくなることで、食事への興味が薄れてしまうのです。
さらに、消化機能の低下も食欲不振に繋がります。
消化酵素の分泌が減ることで、一度にたくさんの量を食べると胃もたれしやすくなるため、食べるのをためらうことがあります。
歯周病や歯のぐらつきといった口内のトラブルも、老犬にはよく見られる問題です。
硬いドライフードを食べると痛みを感じるため、食事を避けるようになるケースも少なくありません。
これらの老化による食欲不振に対応するためには、食事の内容や与え方に工夫が必要です。
例えば、嗅覚を刺激するために、ドッグフードを人肌程度に温めて香りを立たせてあげると、食欲が増すことがあります。
また、硬いドライフードが食べにくそうであれば、ぬるま湯でふやかして柔らかくしてあげると良いでしょう。
消化機能の低下に対応するため、一度の食事量を減らし、食事の回数を一日3~4回に増やすことも有効な方法です。
フード自体を、消化しやすく栄養価の高いシニア犬用のものに切り替えることも検討しましょう。
ただし、老犬の食欲不振は、腎臓病や心臓病、関節炎の痛み、あるいは腫瘍といった病気が隠れている可能性も常に念頭に置く必要があります。
「もう年だから」と安易に判断せず、食欲不振が続く場合や、体重が目に見えて減少していく、水をたくさん飲む、おしっこの量が増えるなどの他の症状が見られる場合は、必ず動物病院で詳しい検査を受けるようにしてください。
定期的な健康診断を受けることで、病気の早期発見にも繋がります。
子犬が食べないときの注意点とは
成長期にある子犬のマルチーズがご飯を食べない場合、成犬や老犬とは異なる視点での注意が必要です。
子犬の時期は、骨格や筋肉、内臓など、体を形成する上で非常に重要な期間であり、栄養不足は将来の健康に大きな影響を及ぼす可能性があります。
まず、子犬がご飯を食べない原因として考えられるのが、環境の変化によるストレスです。
新しいお家に迎えられたばかりの子犬は、母親や兄弟と離れ、見知らぬ場所と人々に囲まれていることに大きな不安や緊張を感じています。
そのストレスから食欲がなくなってしまうことは珍しくありません。
この場合は、まず子犬が安心して過ごせる環境を整えてあげることが最優先です。
静かで落ち着ける場所にケージやベッドを設置し、無理に構いすぎず、少しずつ新しい環境に慣れさせてあげましょう。
次に、ドッグフード自体に問題がある可能性も考えられます。
ペットショップやブリーダーの元で食べていたフードから急に違うものに切り替えると、警戒して食べなかったり、お腹を壊してしまったりすることがあります。
可能であれば、最初は元々食べていたフードと同じものを与え、新しいフードに切り替える際は、1週間以上かけて少しずつ混ぜながら慣らしていくようにしましょう。
また、子犬はまだ顎の力も弱く、歯も生えそろっていないため、ドライフードの粒が硬すぎたり、大きすぎたりして食べられないこともあります。
ぬるま湯でフードをふやかして柔らかくしてあげると、食べやすくなるだけでなく、匂いも立って食欲を刺激する効果が期待できます。
子犬は低血糖になりやすいという点にも、特に注意が必要です。
長時間食事をとらないでいると、血糖値が急激に下がり、ぐったりする、痙攣を起こすなどの危険な症状が現れることがあります。
もしご飯を食べない状態が半日以上続くようであれば、自己判断せず、すぐに動物病院に連絡して指示を仰ぐべきです。
もちろん、元気がない、下痢や嘔吐があるといった場合は、何らかの病気や寄生虫感染の可能性も考えられますので、この場合も速やかな受診が求められます。
子犬の食欲不振は、成長に直結する重要なサインです。
環境への配慮や食事の工夫をしつつも、体調に異変がないか注意深く観察し、不安な点は躊躇わずに獣医師に相談することが大切です。
ストレスが原因で食べていない可能性
人間がストレスを感じると食欲がなくなることがあるように、デリケートなマルチーズもストレスが原因でご飯を食べなくなることがあります。
犬にとってのストレス要因は、私たちが考える以上に多岐にわたります。
もし、病気やわがままといった他の原因に心当たりがないのに食欲不振が続く場合は、愛犬が何らかのストレスを抱えていないか、生活環境を見直してみる必要があります。
犬がストレスを感じる一般的な原因としては、まず環境の変化が挙げられます。
引っ越しや部屋の模様替え、新しい家族(人間や他のペット)が増えた、あるいは逆に同居していたペットがいなくなった、といった変化は犬にとって大きなストレスとなり得ます。
また、飼い主さんの生活サイクルの変化、例えば留守番の時間が急に長くなった、家族が旅行で不在にしている、なども敏感に感じ取ります。
大きな音もストレスの原因になります。
家の近くでの工事の音、雷や花火の音などが苦手な犬は多く、そうした音が聞こえている間は不安で食事どころではなくなってしまうことがあります。
さらに、飼い主さんとのコミュニケーション不足もストレスに繋がります。
散歩や遊びの時間が足りていない、構ってもらえない時間が多いと感じると、犬は寂しさや退屈さからストレスを溜め込んでしまいます。
逆に、過度な干渉や、一貫性のないしつけも犬を混乱させ、ストレスを与える原因となり得ます。
ストレスサインは食欲不振以外にも、体を執拗に舐める、尻尾を追いかける、あくびを繰り返す、落ち着きなくうろうろする、といった行動として現れることもあります。
これらのサインを見逃さず、原因を特定し、取り除いてあげることが重要です。
もしストレスの原因に心当たりがある場合は、まずその原因を取り除くか、緩和する努力をしましょう。
例えば、留守番が長いのであれば、出かける前にたくさん遊んであげたり、犬が一人でも楽しめる知育おもちゃを与えたりする工夫ができます。
雷や工事の音が原因であれば、窓を閉めてカーテンを引き、テレビや音楽をつけて音を紛らわせてあげると良いでしょう。
何よりも大切なのは、飼い主さんが愛犬とのスキンシップの時間を増やし、優しく声をかけ、マッサージをするなどして安心感を与えてあげることです。
安心してリラックスできる環境が、食欲を取り戻すための鍵となります。
歯周病など口内のトラブルも考えられる
マルチーズがご飯を食べない、特に、食べたそうにするけれど口に入れてすぐにやめてしまう、硬いものを避ける、といった行動が見られる場合、歯周病などの口内トラブルが原因である可能性を疑う必要があります。
口の中に痛みや違和感があれば、空腹であっても食事をとることが困難になるためです。
犬の歯周病は、人間と同じように歯垢や歯石が歯に付着することで引き起こされます。
歯垢が石灰化して硬い歯石になると、歯と歯茎の間に歯周ポケットが形成され、そこで細菌が繁殖して歯肉炎を引き起こします。
これが進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまう歯周炎となり、歯がぐらついたり、最終的には抜け落ちてしまったりします。
マルチーズのような小型犬は、顎が小さく歯が密集して生えているため、特に歯周病になりやすい犬種とされています。
歯周病が進行すると、歯茎が赤く腫れる、口臭がひどくなる、歯がぐらつく、口の周りを触られるのを嫌がる、よだれが増える、よだれに血が混じるなどの症状が現れます。
このような状態で硬いドライフードを食べようとすると、強い痛みを感じるため、食事をためらうようになるのです。
歯周病以外にも、口内炎、歯の破折(歯が折れたり欠けたりすること)、あるいは口の中に腫瘍ができている場合も、痛みのために食事ができなくなります。
口内のトラブルは外から見ただけでは分かりにくいことも多いため、食欲不振の原因が不明な場合は、一度動物病院で口の中を詳しく診てもらうことが重要です。
もし歯周病と診断された場合は、動物病院で全身麻酔をかけた上での歯石除去(スケーリング)や、症状が重い場合には抜歯などの治療が必要になります。
治療によって痛みが取り除かれれば、再び食欲が戻ることが期待できます。
最も重要なのは、このような口内トラブルを予防することです。
日々の歯磨きの習慣が、歯周病予防には不可欠です。
子犬の頃から口の周りを触られることに慣れさせ、少しずつ歯ブラシを使ったケアを導入しましょう。
どうしても歯磨きが難しい場合は、歯磨き効果のあるガムやおもちゃ、あるいはフードや水に混ぜるタイプのデンタルケア製品を活用するのも一つの方法です。
定期的に動物病院で口内のチェックを受けることも、病気の早期発見に繋がります。
マルチーズがご飯を食べないときの具体的な対策法
◆この章のポイント◆
- 愛犬に合ったドッグフードの選び方
- おやつの与え方を見直すポイント
- 運動不足を解消して食欲を促す
- 嘔吐や下痢の場合はすぐに病院へ
- フードのふやかし方と注意点
- マルチーズがご飯を食べない悩みを解決しよう
愛犬に合ったドッグフードの選び方
マルチーズがご飯を食べない原因の一つに、「ドッグフードが合っていない」あるいは「飽きてしまった」という可能性があります。
毎日同じフードを食べ続けることで、犬も人間と同じように飽きを感じることがあります。
また、フードの味や匂い、食感が好みでない場合も食が進まない原因となります。
愛犬の食欲を刺激し、健康を維持するためには、その子に合ったドッグフードを選ぶことが非常に重要です。
ドッグフードを選ぶ際のポイントはいくつかあります。
まず、主原料を確認しましょう。
犬は本来肉食に近い雑食動物なので、良質なたんぱく質が主原料となっているフードが望ましいです。
成分表示は含有量の多い順に記載されているため、最初に「チキン」「ラム」「サーモン」などの具体的な肉や魚の名前が来ているものを選びましょう。
逆に、「肉類(ミール、パウダーなど)」といった曖昧な表記のものは、どのような品質の原料が使われているか分かりにくいため、避けた方が賢明かもしれません。
次に、ライフステージに合ったフードを選ぶことです。
子犬用、成犬用、老犬(シニア)用では、必要とされるカロリーや栄養バランスが異なります。
成長期の子犬には高タンパク・高カロリーなフードが、活動量が落ちるシニア犬には低カロリーで関節ケア成分などが配合されたフードが必要です。
愛犬の年齢に合った総合栄養食を選ぶようにしましょう。
フードの粒の大きさや硬さも、マルチーズのような小型犬にとっては重要な選択基準です。
口が小さいマルチーズには、小粒で食べやすい形状のフードが適しています。
硬すぎるフードは、顎の力が弱い子や歯に問題がある子には食べにくいため、サンプルなどで食いつきを確認できると良いでしょう。
アレルギーの可能性も考慮に入れる必要があります。
特定の原材料(穀物、牛肉、乳製品など)に対してアレルギー反応を示し、皮膚の痒みや下痢などを引き起こすことがあります。
もしアレルギーが疑われる場合は、獣医師に相談の上、アレルゲンとなりにくい原材料を使用したフードや、単一タンパク源のフードを試してみるのがおすすめです。
フードを切り替える際は、急に変えると胃腸が驚いて下痢などを起こすことがあるため、今までのフードに新しいフードを少しずつ混ぜ、1週間から10日ほどかけてゆっくりと移行させてください。
いくつかのフードを試してみて、愛犬が最も喜んで食べ、かつ便の状態も良いものを見つけてあげましょう。
おやつの与え方を見直すポイント
マルチーズがご飯を食べないとき、意外な盲点となりがちなのが「おやつの与えすぎ」です。
可愛い愛犬に喜んでほしくて、ついついおやつを与えてしまう飼い主さんは多いですが、その行為が結果的に主食であるドッグフードを食べなくさせている大きな原因になっている可能性があります。
おやつは味が濃く、嗜好性が高いものが多いため、おやつでお腹が満たされてしまうと、栄養バランスが計算された主食を食べる必要性を感じなくなってしまいます。
健康的な食生活を取り戻すためには、おやつの与え方を根本から見直すことが不可欠です。
まず、おやつの量を厳密に管理しましょう。
専門家の間では、おやつから摂取するカロリーは、一日に必要な総摂取カロリーの10%以内が理想とされています。
ドッグフードのパッケージに記載されている給与量と、与えているおやつのカロリーを計算し、適切な量を超えないように注意してください。
特に、ジャーキーやチーズ、ビスケットなどは高カロリーなものが多いため、与える量には注意が必要です。
次に、おやつを与えるタイミングと目的を明確にすることが重要です。
「可愛いから」「欲しがるから」といった理由で無計画に与えるのはやめましょう。
おやつは、しつけのトレーニングで成功した時のご褒美や、ブラッシングや爪切りなどのお手入れを我慢できた時の特別な報酬として活用するのが効果的です。
このように、おやつを「特別な良いこと」と関連付けることで、犬とのコミュニケーションツールとしても機能し、ただ与えるよりも価値が高まります。
食事と食事の間にダラダラと与えるのではなく、時間を決めて与えるようにしましょう。
また、人間用の食べ物を与えるのは絶対に避けるべきです。
人間の食べ物は犬にとって塩分や糖分、脂肪分が多すぎるものが多く、健康を害する原因になります。
特に、玉ねぎやチョコレート、ぶどうなど、犬にとって中毒症状を引き起こす危険な食材も含まれているため、絶対に与えてはいけません。
もし、現在ご飯を食べない問題に直面しているのであれば、一度完全におやつを断ってみるというのも一つの手です。
そして、きちんとドッグフードを完食できた時に、ご褒美として少量のおやつを与えるというルールを確立することで、主食を食べることの重要性を犬に再認識させることができます。
正しいおやつの与え方をマスターすることが、マルチーズの偏食を改善し、健康を守る鍵となります。
運動不足を解消して食欲を促す
マルチーズがご飯を食べない原因として、単純に「お腹が空いていない」というケースも考えられます。
特に、室内での生活が中心で、散歩の時間が短かったり、遊ぶ機会が少なかったりすると、エネルギーの消費量が少なくなり、結果として食欲が湧きにくくなります。
犬の食欲は、活動量と密接に関連しているため、適度な運動を取り入れて運動不足を解消することが、食欲増進のための有効な対策となります。
マルチーズは小型犬ですが、元々は活発で遊び好きな犬種です。
毎日の散歩は、単に排泄のためだけでなく、運動能力の維持、ストレス発散、そして社会性を育むためにも非常に重要です。
散歩の時間を少し長くしたり、コースを変えて新しい匂いを嗅がせて脳に刺激を与えたりするだけでも、心身の良いリフレッシュになります。
安全な場所であれば、時々ドッグランなどで思い切り走らせてあげるのも良いでしょう。
食事の前に運動を取り入れるのは、特に効果的です。
散歩や室内での遊びで体を動かすことで、エネルギーが消費され、血糖値が下がります。
これにより、脳の満腹中枢が刺激されて空腹を感じやすくなり、食事への意欲が高まります。
「運動する→お腹が空く→ご飯を食べる」という健康的なサイクルを作ってあげましょう。
室内での遊びも工夫次第で良い運動になります。
ボールやおもちゃを使った「持ってこい」遊びや、知育トイにおやつを隠して探させるノーズワークなどは、体を動かすだけでなく、犬の思考力を養うことにも繋がり、満足感を与えます。
飼い主さんとのコミュニケーションを伴う遊びは、犬にとって何よりの楽しみであり、ストレス解消にも効果絶大です。
ただし、運動のさせすぎには注意が必要です。
特に夏の暑い日中の散歩は熱中症のリスクを高めますし、関節に問題を抱えている犬やシニア犬に過度な運動は禁物です。
愛犬の年齢や体力、その日の体調に合わせて、無理のない範囲で運動量を調整してあげてください。
運動を習慣化することで、消費カロリーが増え、健康的に食欲を増進させることができます。
さらに、筋肉量を維持し、肥満を予防するなど、多くの健康上のメリットが期待できます。
愛犬との楽しい運動の時間を通じて、心と体の両方から健康的な食生活をサポートしてあげましょう。
嘔吐や下痢の場合はすぐに病院へ
マルチーズがご飯を食べないという症状に加えて、嘔吐や下痢が見られる場合は、単なるわがままや食の好みとは異なる、深刻な健康問題のサインである可能性が非常に高いです。
このような消化器症状を伴う食欲不振は、体からの危険信号と捉え、様子見をせずに、速やかに動物病院を受診すべき状況です。
嘔吐や下痢を引き起こす原因は様々ですが、いずれも放置すると脱水症状を引き起こし、特に体力の少ない子犬や老犬にとっては命に関わることもあります。
考えられる原因として、まず急性胃腸炎や膵炎といった消化器系の病気が挙げられます。
食べ慣れないものを食べた、腐敗したものを口にした、あるいはウイルスや細菌に感染したことなどが引き金となります。
これらの病気は、腹痛を伴うことが多く、犬は体を丸めてじっと動かなくなるなどの様子を見せることがあります。
異物の誤飲も、嘔吐や食欲不振の重大な原因です。
おもちゃの破片、石、布、人間の薬などを飲み込んでしまい、食道や胃、腸に詰まってしまうと(腸閉塞)、食べたものを吐き戻したり、食欲が完全になくなったりします。
誤飲は命の危険を伴う緊急事態であり、一刻も早い処置が必要です。
何かを誤飲した可能性がある場合は、何をいつ頃飲み込んだかを獣医師に正確に伝えることが重要です。
また、腎臓病や肝臓病といった内臓疾患や、子宮蓄膿症(メスの場合)、腫瘍などの病気が進行した場合にも、毒素が体に溜まることで気持ち悪さを感じ、嘔吐や食欲不振といった症状が現れることがあります。
病院へ行く際には、いつから症状が始まったか、嘔吐や下痢の回数、吐瀉物や便の色や状態(血は混じっていないかなど)をできるだけ詳しく獣医師に伝えられるようにメモしておくと、診断の助けになります。
可能であれば、吐瀉物や便の一部を写真に撮ったり、ラップに包んで持参したりするのも良いでしょう。
ご飯を食べない上に、嘔吐や下痢を繰り返している状態では、家庭での対処には限界があります。
脱水を防ぐための点滴や、症状を和らげるための投薬、そして原因を特定するための精密な検査が必要です。
自己判断で人間用の胃腸薬などを与えるのは絶対にやめてください。
愛犬の命を守るために、食欲不振に加えて嘔吐や下痢が見られたら、迷わず動物病院へ連れて行きましょう。
フードのふやかし方と注意点
マルチーズがご飯を食べないとき、特に子犬や老犬、歯にトラブルを抱えている犬に対して有効な対策の一つが、ドライフードをふやかして与える方法です。
フードをふやかすことには、いくつかのメリットがあります。
まず、硬いドライフードが柔らかくなるため、顎の力が弱い子犬や、歯が弱くなった老犬、歯周病などで口に痛みを抱えている犬でも食べやすくなります。
また、ぬるま湯でふやかすことでフードの香りが強く立ち上るため、嗅覚を刺激し、食欲を増進させる効果が期待できます。
さらに、食事と一緒に水分を補給できるという利点もあります。
あまり水を飲まない犬や、脱水が心配な夏場などには特に有効な方法です。
フードのふやかし方は非常に簡単です。
- ドッグフードを食器に入れます。
- 40度以下のぬるま湯を、フードがひたひたに浸るくらいまで注ぎます。
- フードが水分を吸って柔らかくなるまで、10分から15分ほど待ちます。
- 芯が残らないくらい柔らかくなったら、人肌程度の温度になっていることを確認して与えます。
この際、いくつか注意点があります。
まず、使用するお湯の温度です。
熱湯を使うのは絶対に避けてください。
熱湯はドッグフードに含まれるビタミンなどの熱に弱い栄養素を破壊してしまう可能性があります。
また、犬が火傷をしてしまう危険性もあるため、必ず40度以下のぬるま湯を使用しましょう。
次に、衛生管理です。
ふやかしたフードは、水分を含んでいるため、ドライフードに比べて傷みやすくなります。
作り置きはせず、食事の都度、食べる分だけを作るようにしてください。
もし食べ残しが出た場合は、長時間放置せずにすぐに片付けましょう。
特に夏場は細菌が繁殖しやすいため、注意が必要です。
ふやかす加減は、愛犬の好みに合わせて調整してあげると良いでしょう。
完全にドロドロの状態が好きな子もいれば、少し歯ごたえが残っている方を好む子もいます。
最初は少しずつぬるま湯の量や放置時間を変えてみて、愛犬が最もよく食べる硬さを見つけてあげてください。
ただし、健康な歯を持つ成犬に対して常にふやかしたフードを与え続けると、歯垢が付きやすくなるというデメリットも指摘されています。
ふやかしたフードを与える場合は、これまで以上に歯磨きなどのデンタルケアを丁寧に行うことを心がけましょう。
フードをふやかすという一手間が、愛犬の食欲不振を解決するきっかけになるかもしれません。
マルチーズがご飯を食べない悩みを解決しよう
ここまで、マルチーズがご飯を食べないさまざまな原因と、それに対する具体的な対策法について詳しく解説してきました。
愛犬が食事をとらない姿を見るのは、飼い主さんにとって非常につらく、心配な時間だと思います。
しかし、大切なのは、慌てずに冷静に愛犬の様子を観察し、原因を突き止めて、適切な対応をとることです。
まず、食欲不振以外に元気がない、嘔吐や下痢があるなどの症状が見られる場合は、病気の可能性を第一に考え、迷わず動物病院を受診してください。
早期発見、早期治療が愛犬の健康を守る上で最も重要です。
一方で、元気はあるのにおやつしか食べないという場合は、わがままや偏食が原因かもしれません。
この場合は、心を鬼にして食事のルールを徹底し、おやつの与え方を見直すといったしつけの観点からのアプローチが必要になります。
また、フード自体が愛犬に合っていない可能性も考えられます。
年齢や体質に合ったフードを選び、時には温めたりふやかしたりといった工夫で、食欲を刺激してあげることも有効です。
ストレスや運動不足といった生活環境に起因する食欲不振も見逃せません。
愛犬とのコミュニケーションの時間を増やし、毎日の散歩や遊びを充実させることで、心身ともに満たされ、健康的な食欲を取り戻すきっかけになるでしょう。
子犬から老犬まで、ライフステージによっても原因や注意点は異なります。
それぞれの時期に合わせたケアを心がけることが大切です。
マルチーズがご飯を食べないという問題は、飼い主さんと愛犬との信頼関係や日々のコミュニケーションを見直す良い機会にもなり得ます。
この記事で紹介した内容を参考に、あなたの愛犬に合った解決策を見つけ、楽しく健やかな食事の時間を取り戻してください。
本日のまとめ
- マルチーズがご飯を食べない時はまず元気や他の症状を確認
- 元気なく嘔吐や下痢があればすぐに動物病院へ
- 病気のサインを見逃さないことが最も重要
- 元気ならわがままや偏食の可能性を考える
- 食事の時間を決め食べなければ片付けるしつけが有効
- おやつの与えすぎが主食を食べない原因になりやすい
- 老犬は代謝や嗅覚の低下で食欲が落ちることがある
- 子犬は環境の変化によるストレスで食べない場合も
- 子犬の食欲不振は低血糖のリスクがあり注意が必要
- 引っ越しや留守番などのストレスも食欲不振の原因になる
- 歯周病など口の痛みで食べられないケースも多い
- フードをぬるま湯でふやかすと食欲を刺激できる
- 適度な運動は空腹感を促し食欲増進につながる
- フードを年齢や体質に合ったものに見直すことも大切
- マルチーズがご飯を食べない悩みには必ず原因がある
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ラブラドールの子犬の散歩時間は?いつから始めるか徹底解説
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参考サイト
【獣医師執筆】マルチーズがごはん・ドッグフードを食べない7つの原因と対処法 | ペトコト(PETOKOTO)
マルチーズがご飯を食べない原因はわがまま?病気サインの見分け方を紹介! | INUNAVI(いぬなび)
マルチーズがかかりやすい病気とその予防法! – ナノワン
犬がご飯を食べない…~4つの理由と対策、病気かどうかのチェックポイント
犬がご飯を食べない理由とは?病院に連れて行くべき症状を獣医師が解説 – PS保険


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