保護犬がご飯を食べない理由と対処法！ストレスや病気のサインを解説

こんにちは、管理人のdoggoです

保護犬を家族に迎え入れたものの、用意したご飯を食べてくれないと心配になってしまうものです。新しい環境に来たばかりの犬は、私たちが想像する以上に大きな緊張や不安を感じています。保護犬がご飯を食べない状況は、多くの飼い主が直面する最初のハードルといえるでしょう。

元々いた保護施設や前の環境とは異なる匂いや音、生活リズムに戸惑い、警戒心が強くなっていることが少なくありません。また、ストレスによって胃腸の働きが一時的に低下していることも考えられます。しかし、焦って無理に食べさせようとすると、かえって犬を追い詰めてしまうかもしれません。

ここでは、保護犬がご飯を食べない心理や原因を掘り下げ、飼い主ができる具体的な工夫について解説していきます。おやつやトッピングを活用したり、フードを温めて香りを立てたりする方法、あるいは数日間は様子を見ても大丈夫な期間の目安など、実践的な知識をお伝えします。

もし病気や体調不良が疑われる場合には、動物病院の獣医師へ相談する判断基準も知っておく必要があります。水分補給さえできていれば緊急性が低いケースもありますが、愛犬の様子を観察するポイントを押さえておきましょう。焦らずゆっくりと信頼関係を築きながら、愛犬が安心して食事を楽しめる日を目指していきましょう。

◆このサイトでわかる事◆

保護犬がご飯を食べない主な心理的要因がわかります
環境の変化が食欲に与える影響を理解できます
前の環境で食べていた食事内容の重要性を学べます
おやつだけ食べる場合の対処法を知ることができます
病気や口内トラブルのチェックポイントを把握できます
食欲を引き出す具体的なトッピングや工夫を学べます
動物病院を受診すべき適切なタイミングがわかります

愛犬の「食べない」に終止符を。手作り食レシピから生まれた『モグワン』

「せっかく買ったフードを食べてくれない…」そんな悩みを抱えていませんか？

『モグワン』は、愛犬の健康と食いつきの良さをとことん追求し、家庭での手作りごはんをヒントに誕生したプレミアムドッグフードです。

【モグワンが選ばれる3つの理由】

動物性タンパク源50%以上：新鮮なチキンとサーモンを贅沢に使用。封を開けた瞬間の香りが、愛犬の食欲を刺激します。
究極のグレインフリー：消化に負担をかける穀物を一切使わず、お腹にやさしいレシピを実現しました。
ヒューマングレードの原材料：人間が食べる食材と同等の高品質な素材を厳選。着色料や香料も不使用で安心です。

毎日のごはんは、愛犬の体を作る大切な基盤。「美味しそうに完食する姿が見たい」という飼い主さんの願いを、モグワンが叶えます。

今なら公式サイト限定の特別キャンペーンも実施中！まずは愛犬の驚くべき「食いつき」を体験してみませんか？

【PR】手作りレシピを実現した愛情たっぷりドッグフード

手作り食の美味しさ×抜群の栄養バランス『モグワン』

保護犬がご飯を食べない主な原因と心理
保護犬がご飯を食べないときの具体的な対処法

保護犬がご飯を食べない主な原因と心理

◆この章のポイント◆

環境の変化によるストレスの影響
前の環境で食べていた食事を確認
おやつは食べる場合の心理状態
口内のトラブルや歯周病のチェック
病気の可能性と体調不良のサイン
ケージを使って安心できる場所を作る

環境の変化によるストレスの影響

保護犬を迎え入れた直後にご飯を食べない場合、最も大きな要因として考えられるのは環境の変化に伴うストレスです。犬にとって住む場所が変わるというのは、人間が想像する以上に大きな出来事であり、心理的な負担がかかります。これまで過ごしていた保護施設や預かりボランティアの家とは、部屋の匂い、聞こえてくる音、床の感触、そして関わる人々すべてが異なります。

犬は鋭い感覚を持っており、未知の環境に対して強い警戒心を抱く生き物です。新しい家に到着したばかりの犬は、「ここは安全な場所なのだろうか」「この人たちは敵ではないだろうか」と周囲を観察することに神経を集中させています。このような極度の緊張状態においては、生理的に食欲が湧かないことは決して珍しくありません。

特に過去に辛い経験をした保護犬の場合、警戒心が一層強く、安心できるまで時間がかかる傾向があります。食事というのは無防備になる行為でもあるため、敵がいないと確信できるまでは口に物を入れることを拒む犬もいます。飼い主としては心配になりますが、これは犬が自分の身を守ろうとする本能的な反応であると理解してあげましょう。

まずは犬がリラックスできる静かな環境を整え、過度な干渉を避けることが大切です。

新しい家族が嬉しくて構いたくなる気持ちはわかりますが、犬にとってはそれがさらなるプレッシャーになることもあります。そっとしておく時間を作り、犬自身が新しい空間の匂いや音に慣れるのを待つ姿勢が必要です。時間が経過し、ここが安全だとわかれば、自然と食欲も戻ってくるでしょう。

ストレスを感じている犬に見られる行動サインをいくつか挙げておきます。これらの様子が見られる場合は、無理に食べさせようとせず、環境に慣れさせることを優先してください。

部屋の隅で丸まって動かない
常に飼い主の動きを目で追って警戒している
あくびを頻繁にする（カーミングシグナル）
舌で鼻をペロペロとなめる

前の環境で食べていた食事を確認

保護犬がご飯を食べない理由の一つに、提供されたフードがこれまで食べていたものと違うという点が挙げられます。犬は食べ慣れた味や匂いに安心感を覚えるため、急に種類の違うドッグフードを出されると、食べ物として認識しなかったり、警戒して口をつけなかったりすることがあります。

保護施設や元の飼い主のもとでどのようなフードを食べていたか、事前に確認しておくことは非常に重要です。もし可能であれば、引き取る際に食べていたフードの銘柄を聞いておき、最初のうちは同じものを与えるようにしましょう。同じ匂いや味であれば、新しい環境の中でも「知っているもの」として安心して食べられる可能性が高まります。

もし、健康管理や年齢に合わせてフードを切り替えたいと考えている場合でも、急な変更は避けるべきです。最初は元のフードをメインにし、新しいフードを少量混ぜることから始めます。数日から1週間ほどかけて徐々に新しいフードの割合を増やしていくことで、犬の胃腸への負担を減らし、味の変化にもスムーズに慣れさせることができます。

食べ慣れた食事を用意することは、食欲不振を解消する第一歩となります。

また、フードの形状や食感も影響します。ドライフードを食べていたのか、ウェットフードだったのか、あるいは手作り食だったのかによっても反応は異なります。ドライフードでも粒の大きさや硬さが変わるだけで食べなくなる繊細な犬もいます。前の環境での食事スタイルを再現することで、食事がスムーズに進むケースは多いのです。

以下の表は、フードの切り替えスケジュールの目安です。愛犬の様子を見ながら調整してください。

1〜2日目
元のフード90% ：新フード10%

3〜4日目
元のフード70% ：新フード30%

5〜6日目
元のフード50% ：新フード50%

7日目以降
徐々に新フードの割合を増やし完了へ

おやつは食べる場合の心理状態

「ご飯は食べないけれど、おやつなら食べる」というケースは、保護犬を迎えた家庭でよく見られる悩みです。この状況に困惑する飼い主も多いですが、これには犬なりの心理や理由があります。まず考えられるのは、おやつの方が嗜好性が高く、匂いも強いため、食欲を刺激されやすいという点です。

緊張状態で食欲が落ちていても、極めて美味しい匂いがするおやつであれば、「これなら食べたい」という本能が勝ることがあります。これは、全く食欲がないわけではなく、選り好みをできる程度の余裕が出てきた、あるいは本能的な欲求が警戒心を上回った証拠ともいえます。

また、ドライフードのような主食は「食事の時間」として与えられることが多く、その状況自体にプレッシャーを感じている場合もあります。一方、おやつはコミュニケーションの一環として手から与えられることが多く、犬にとって楽しい体験と結びついているため、受け入れやすいという側面もあるでしょう。

おやつを食べる元気があるなら、深刻な体調不良の可能性は低くなります。

しかし、おやつばかり与えてしまうと栄養バランスが偏り、ますます主食を食べなくなる悪循環に陥ります。おやつを食べるのであれば、それをきっかけにして主食へ誘導する工夫が必要です。例えば、おやつを細かく砕いてフードにトッピングしたり、おやつの袋の中にフードを入れて匂いを移したりする方法が有効です。

おやつしか食べないからといって、すぐにおやつを食事代わりにするのは避けましょう。犬は賢いので、「ご飯を食べなければ美味しいおやつが出てくる」と学習してしまいます。心を鬼にして、おやつを一旦ストップし、お腹が空くまで待つという選択肢も時には必要になります。

おやつを細かくしてふりかけにする
主食を食べたらご褒美としておやつをあげる
知育玩具におやつとフードを混ぜて入れる

口内のトラブルや歯周病のチェック

心理的な問題だけでなく、身体的な痛みが原因で保護犬がご飯を食べないケースもあります。特に成犬やシニア犬の保護犬を迎えた場合、注意深くチェックしたいのが口の中の状態です。歯周病や口内炎、歯の欠損やぐらつきなどがあると、フードを噛む際に痛みを感じ、食事を拒否することがあります。

保護されるまでの環境によっては、適切なデンタルケアを受けてこなかった犬も多く、歯石が溜まっていたり歯肉が腫れていたりすることは珍しくありません。口内トラブルを抱えている犬は、お腹が空いていてご飯に近づくものの、匂いを嗅いだだけで食べるのをやめてしまったり、食べようとしてポロポロとこぼしてしまったりする仕草を見せることがあります。

もし口臭が強かったり、よだれが多く出ていたりする場合は、口の中に何らかの異常がある可能性が高いです。また、片側の歯だけで噛もうとする、顔を触られるのを極端に嫌がるといった行動もサインとなります。このような場合は、ドライフードのような硬い食事は苦痛を伴うため、ふやかして柔らかくするなどの配慮が必要です。

痛みが原因であれば、獣医師による治療が最優先となります。

家庭でできる応急処置としては、フードをぬるま湯でふやかしたり、ウェットフードに切り替えたりして、噛まずに飲み込める形状にしてあげることです。これにより、痛みを感じずに栄養を摂取できるようになれば、食欲が戻ってくる可能性があります。しかし、根本的な解決には歯科処置が必要ですので、早めに動物病院を受診しましょう。

以下のような症状が見られる場合は、口内トラブルを疑ってください。

口臭がきつい
よだれに血が混じっている
硬いものを噛むのを嫌がる
口元を前足で気にする仕草をする

病気の可能性と体調不良のサイン

ストレスや好き嫌いではなく、何らかの病気が隠れていてご飯を食べないという可能性も忘れてはいけません。保護犬は過去の栄養状態が悪かったり、予防接種などの医療ケアが不十分だったりすることもあり、引き取った直後に体調を崩すこともあります。また、環境変化のストレスが引き金となって、潜在していた病気が発症することもあります。

単なる食欲不振なのか、病気によるものなのかを見極めるには、食事以外の全身状態を観察することが重要です。例えば、元気消失、下痢、嘔吐、発熱、咳、鼻水などの症状を伴っている場合は、感染症や内臓疾患の疑いがあります。特に子犬や老犬の場合、体調の急変が命に関わることもあるため注意が必要です。

ご飯を食べない状態が続き、水も飲まない、あるいは飲んでもすぐに吐いてしまうような場合は緊急性が高いといえます。脱水症状を起こすと体力が急速に奪われてしまうため、一刻も早い処置が求められます。一方で、ご飯は食べないけれど水は飲み、排泄も正常で、目にも力がある場合は、少し様子を見ても良いケースが多いです。

日頃から愛犬の平熱や便の状態を知っておくことが大切です。

保護団体や元の飼い主から、持病の有無や過去の病歴を聞いている場合は、その情報を獣医師に伝えることで診断の助けになります。また、フィラリア症や寄生虫などの検査が済んでいるかどうかも確認ポイントです。食欲不振は万病のサインともいえるため、「環境に慣れていないだけだろう」と安易に判断せず、愛犬のわずかな変化も見逃さないようにしましょう。

病気のサインとしてチェックすべき項目をまとめました。

便の状態
下痢、血便、異物の混入はないか

尿の状態
色や量は正常か、血尿ではないか

行動
うずくまっている、震えている、歩き方がおかしい

身体
歯茎が白い（貧血）、お腹が張っている

ケージを使って安心できる場所を作る

保護犬が落ち着いてご飯を食べるためには、誰にも邪魔されない安全なテリトリーが必要です。広い部屋に放し飼いにされると、守るべきスペースが広すぎて逆に不安を感じる犬もいます。そのため、まずはケージやクレートを用意し、そこを「自分だけの安心できる城」として認識させることが効果的です。

ケージは部屋の隅や壁際など、人の往来が少ない静かな場所に設置しましょう。三方を壁や布で覆ってあげると、薄暗くて穴倉のような空間ができ、犬は本能的に落ち着くことができます。食事を与える際も、このケージの中で与えるようにすると、「ここはご飯がもらえる安全な場所だ」と学習しやすくなります。

食事中に人が覗き込んだり、近くを通ったりすると、警戒して食べるのをやめてしまうことがあります。ご飯を置いたらケージにタオルなどを掛けて目隠しをし、完全に視界を遮断してあげるのも一つの方法です。犬が食事に集中できる環境を整えてあげることが、食欲回復への近道となります。

食事中は決して干渉せず、見守る姿勢が信頼関係を深めます。

また、ケージの中に自分の匂いがついた毛布やおもちゃを入れておくことで、よりリラックスできる空間になります。保護犬にとって、家全体が自分の居場所になるまでには時間がかかります。まずはケージという小さな拠点から安心感を広げていくイメージを持ちましょう。安心して眠れる場所があれば、自律神経も整い、自然と食欲も湧いてくるものです。

【PR】手作りレシピを実現した愛情たっぷりドッグフード

手作り食の美味しさ×抜群の栄養バランス『モグワン』

保護犬がご飯を食べないときの具体的な対処法

◆この章のポイント◆

手から与えて少しずつ慣れさせる
フードを温める工夫とトッピング
数日は様子を見ても大丈夫な期間
水さえ飲めば焦らなくて良い理由
動物病院へ相談に行くべきタイミング
焦らず保護犬がご飯を食べない悩みと向き合う

手から与えて少しずつ慣れさせる

食器に入れたご飯を食べない場合でも、飼い主の手からなら食べるという保護犬は意外と多いものです。人の手から直接食べ物をもらう行為は、犬にとって特別なコミュニケーションであり、飼い主の匂いと共に食事を認識することで安心感が生まれる効果があります。まだ関係性が浅い段階では、この「ハンドフィーディング」が信頼関係構築のきっかけにもなります。

方法は簡単で、手のひらに数粒のフードを乗せ、低い姿勢で犬の口元へ差し出します。このとき、上から圧迫するように手を出すのではなく、下から優しく差し出すのがポイントです。また、犬と目を合わせすぎると威嚇と捉えられることがあるため、視線は少し逸らし、リラックスした雰囲気を作りましょう。

もし手から食べるようなら、少しずつ量を増やしていきます。最初は一粒ずつでも構いません。手から食べることで「この人の手は美味しいものをくれる良い手だ」と学習し、人への警戒心も解けていきます。ある程度食べるようになったら、手を食器の近くへ誘導し、最終的には食器から食べられるように移行していきます。

無理強いは禁物ですが、スキンシップの一環として試す価値はあります。

ただし、極度に人を怖がる犬の場合、手を近づけること自体が恐怖になることもあります。その場合は無理に手から与えようとせず、スプーンを使ったり、遠くから投げて与えたりするなど、犬との距離感を大切にしてください。犬の反応をよく観察し、受け入れられる距離から少しずつ縮めていく根気が大切です。

手のひらを平らにしてフードを乗せる
正面からではなく横から差し出す
食べてくれたら優しく声をかける

フードを温める工夫とトッピング

犬の食欲は味覚よりも嗅覚に大きく左右されます。そのため、ご飯の匂いを立たせることは、食欲を刺激する最も即効性のある方法の一つです。ドライフードをぬるま湯でふやかしたり、電子レンジで数秒温めたりするだけで、香りが強くなり食いつきが良くなることがよくあります。

温める温度は、人肌程度の38度〜40度くらいが最適です。熱すぎると火傷の原因になるだけでなく、匂いが変質してしまうこともあるので注意が必要です。また、ウェットフードの場合は、少しお湯を足してスープ状にすると、水分補給も同時にできるため一石二鳥です。食感が変わることで興味を持つ犬もいます。

それでも食べない場合は、トッピングを活用してみましょう。茹でたササミや鶏の胸肉、無塩のチーズ、犬用のふりかけなどを少量混ぜることで、嗜好性が格段に上がります。最初はトッピングだけ食べてしまうかもしれませんが、徐々にフードとよく混ぜ合わせることで、一緒に食べるようになります。

毎日同じ味ではなく、少し変化をつけることで興味を引くことができます。

ただし、トッピングが多すぎると栄養バランスが崩れたり、トッピングなしでは食べない贅沢病になってしまったりするリスクもあります。あくまで「きっかけ作り」として活用し、主食はドッグフードであることを忘れないようにしましょう。また、保護犬がアレルギーを持っている可能性も考慮し、初めての食材を与えるときは少量から試すのが鉄則です。

食欲増進におすすめのトッピング例を紹介します。

茹で野菜
キャベツ、ニンジン、サツマイモ（甘みがあり人気）

タンパク質
鶏ササミ、茹でた白身魚、プレーンヨーグルト

スープ
肉の茹で汁（冷ましてからかける）

数日は様子を見ても大丈夫な期間

保護犬がご飯を食べないと、飼い主としては「餓死してしまうのではないか」と不安になるものです。しかし、健康な成犬であれば、水さえ飲めていれば数日間ご飯を食べなくても、すぐに命に関わることはありません。犬は本来、毎日狩りが成功するとは限らない自然界で生きていた動物の習性を残しており、ある程度の絶食には耐えられる体を持っています。

一般的に、成犬であれば2日〜3日程度は様子を見ても大丈夫だといわれています。環境変化によるストレス性の食欲不振であれば、この期間内に徐々に環境に慣れ、空腹感に負けて食べ始めることが多いです。むしろ、飼い主が焦って次から次へと違うフードを出したり、無理やり口に入れたりする方が、犬の警戒心を強めてしまい逆効果になることがあります。

ただし、これはあくまで「元気があり、水は飲んでいる成犬」の場合です。子犬（パピー）や高齢犬、持病のある犬の場合は体力がないため、丸1日食べないだけでも低血糖や脱水を起こして危険な状態になることがあります。このようなハイリスクな犬の場合は、早めの対処が必要です。

「食べなければ下げる」というルールも時には有効です。

ご飯を出して15分〜20分経っても食べなければ、一度食器を下げてしまいましょう。「今食べないとご飯がなくなる」と学習させることで、次の食事の時間にしっかりと食べるようになることもあります。置き餌（常にご飯が出しっぱなしの状態）は、衛生面でも良くないうえに、食への執着を薄れさせる原因にもなります。メリハリのある食事管理を心がけましょう。

水さえ飲めば焦らなくて良い理由

ご飯を食べない状況で最も重要なチェックポイントは「水を飲んでいるか」という点です。食事よりも水分の摂取の方が、生命維持においては遥かに優先順位が高いからです。もし保護犬が全くご飯を口にしなくても、水を自発的に飲んでいるのであれば、脱水症状に陥るリスクは低く、緊急性はそれほど高くありません。

ストレスで胃腸が動いていない時は、固形物を受け付けないことがありますが、水なら飲めるというケースは多いです。水分が摂れていれば、体内の循環は保たれ、体温調節や老廃物の排出も行われます。まずは新鮮な水をいつでも飲める場所に複数箇所用意し、飲水量をチェックしてみてください。

もし水も飲まない場合は要注意です。脱水が進むと皮膚の弾力がなくなり（背中の皮を摘んでもすぐに戻らない）、歯茎が乾燥し、目が窪んで見えます。このような状態になると自力での回復は難しく、点滴などの処置が必要になります。水も飲まない状態が24時間続くようであれば、迷わず動物病院へ連れて行きましょう。

水に少し風味をつけることで飲水量が増えることもあります。

真水だとなかなか飲まない場合は、鶏の茹で汁を薄めたものや、犬用のミルク、経口補水液などを試してみるのも良いでしょう。ただし、牛乳は下痢の原因になることがあるので、必ず犬用のものを使用してください。水分さえ摂れていれば、数日の絶食は体をリセットする期間と捉え、ゆったりと構えることも飼い主の重要な役割です。

新鮮な水を毎日交換する
水飲み場を静かな場所にも設置する
ウェットフードで水分補給を補うのも有効

動物病院へ相談に行くべきタイミング

様子を見ても良い期間があるとはいえ、専門家の判断を仰ぐべきタイミングを見誤ってはいけません。飼い主自身の判断だけで長期間様子を見続けるのはリスクが伴います。具体的に動物病院を受診すべきラインを明確にしておくことで、いざという時に冷静に行動できます。

まず、成犬であれば「丸2日以上全く何も食べない」または「水も飲まない状態が24時間続く」場合は受診を検討しましょう。子犬の場合は予備能力が低いため、「12時間以上食べない」または「ぐったりしている」時点ですぐに病院へ行くべきです。低血糖症は子犬にとって命取りになります。

また、食べないこと以外に症状がある場合も即受診です。嘔吐や下痢を繰り返す、血便が出る、発熱がある、触ると痛がる、呼吸が荒いといった症状は、明らかに体調不良を示しています。これらは環境の変化によるストレスだけでは説明がつかない症状であり、ウイルス感染や誤飲、内臓疾患などの可能性があります。

病院へ行く際は、便や嘔吐物を持参すると診断の助けになります。

受診する際は、いつから食べていないか、水は飲んでいるか、排泄物の状態、元気の有無などをメモして獣医師に伝えるとスムーズです。保護犬であることを伝えれば、獣医師も精神的な要因を含めて総合的に診察してくれます。何も異常がなければ「ただの緊張ですね」と安心をもらえますし、もし病気であれば早期発見につながります。迷ったら電話で相談してみるのも一つの手です。

焦らず保護犬がご飯を食べない悩みと向き合う

保護犬がご飯を食べない問題は、飼い主にとって大きな試練ですが、それは同時に愛犬との絆を深めるための大切なプロセスでもあります。食べない理由は「わがまま」ではなく、これまでの環境や経験に基づく「不安」や「戸惑い」であることがほとんどです。犬は言葉を話せませんが、ご飯を食べないという行動を通じて、今の気持ちを伝えているのです。

飼い主が「早く食べてほしい」と焦れば焦るほど、その緊張感は犬に伝わり、ますます食べなくなってしまうことがあります。まずは飼い主自身が深呼吸をし、「いつかは食べるようになる」とドーンと構える余裕を持つことが大切です。愛犬が安心して眠り、飼い主のそばでリラックスできるようになれば、必ず食欲は戻ってきます。

毎日の食事の時間は、単なる栄養補給の場ではなく、信頼関係を育むコミュニケーションの時間です。いろいろな工夫を試しながら、愛犬の好みや性格を知っていく楽しみを見つけてください。今日食べなくても、明日は一口食べるかもしれません。その小さな一歩を喜びながら、長い目で愛犬の成長を見守ってあげましょう。

愛情と根気があれば、必ず美味しい顔を見せてくれる日が来ます。

保護犬を迎え入れたあなたの優しさは、必ず犬にも伝わります。今はまだ緊張の糸が張り詰めているだけです。焦らず、急がず、愛犬のペースに合わせて歩んでいくこと。それが、保護犬がご飯を食べない悩みを解決する一番の近道となるはずです。

【PR】手作りレシピを実現した愛情たっぷりドッグフード

手作り食の美味しさ×抜群の栄養バランス『モグワン』

本日のまとめ