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犬と電車移動の完全ガイド|ルールや料金、注意点を徹底解説

しつけ・行動
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こんにちは、管理人のdoggoです

犬との生活は、私たちの日常に彩りと喜びを与えてくれます。

その中で、愛犬と一緒にお出かけをしたい、旅行を楽しみたいと考える飼い主さんは少なくないでしょう。

しかし、犬と電車移動となると、さまざまな疑問や不安が頭をよぎるかもしれません。

どのようなルールがあるのか、料金は発生するのか、どんなケースを準備すれば良いのか、そして周囲に迷惑をかけないためのマナーとは何か。

特にJRや新幹線といった公共交通機関を利用する際の具体的な手続きや、ペットカートの扱いはどうなっているのか、気になる点は多岐にわたります。

また、移動中の愛犬のストレスを考えると、事前に知っておくべき注意点や、持っていると安心な持ち物についても万全の準備をしておきたいものです。

この記事では、そうした犬と電車移動に関するあらゆる疑問を解消し、飼い主さんと愛犬が安心して快適な旅を楽しめるように、必要な情報を網羅的に解説していきます。

基本的な乗車ルールから、具体的なケースのサイズ、料金の支払い方、さらには万が一のトラブルに備えるための注意点まで、一つひとつ丁寧に掘り下げていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

◆このサイトでわかる事◆

  • 犬と電車移動する際の基本的なルール
  • JRや新幹線における具体的な乗車規定
  • 乗車に必要な料金とその支払い方法
  • 適切なキャリーケースのサイズや選び方
  • 周囲へ配慮するための乗車マナー
  • ペットカートの利用に関する注意点
  • 移動を快適にするための持ち物と事前準備

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犬と電車移動の基本的なルールと準備

◆この章のポイント◆

  • JRの乗車ルールをまず確認
  • 手回り品としての料金はいくら?
  • 必須となるキャリーケースの条件
  • 乗車可能なケースのサイズと重さ
  • 新幹線や特急での移動について

JRの乗車ルールをまず確認

愛犬との電車移動を計画する上で、まず最初に理解しておくべきなのが、利用する鉄道会社のルールです。

ここでは、日本で最も広く利用されているJR(ジャパンレール)の規定を基準に解説を進めていきます。

多くの私鉄や地下鉄もJRのルールに準じている場合が多いですが、細部が異なる可能性もあるため、利用前には必ず各鉄道会社の公式サイトで最新の情報を確認するようにしましょう。

JRでは、犬を電車に乗せる場合、「旅客営業規則」という規定の中で「手回り品」として扱われます。

つまり、犬は「乗客」ではなく「荷物」という位置づけになるわけです。

この前提を理解しておくことが、ルールを正しく把握する第一歩と言えるでしょう。

手回り品として犬を乗車させるためには、いくつかの重要な条件を満たす必要があります。

その中でも最も大切なのは、犬を専用の容器(キャリーケースやキャリーバッグ)に完全に入れることです。

顔や体の一部が外に出るようなスリングや、頭だけが出るタイプのバッグは認められていません。

これは、他の乗客への配慮や、犬自身の安全確保の観点から定められたルールです。

電車内では様々な人が利用しており、中には動物が苦手な方やアレルギーを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

また、不意の揺れや物音で犬がパニックになり、逃げ出してしまうといった事故を防ぐ目的もあります。

したがって、

移動中は常に犬を容器から出さず、完全に体を収納した状態を保つことが絶対条件となります。

このルールは、普通列車だけでなく、特急や新幹線など、JRが運行するすべての列車で共通して適用されるものです。

改札を通る前から、目的地に到着して改札を出るまで、一貫してこのルールを守る必要があります。

違反した場合は、乗車を断られたり、途中下車を求められたりすることもありますので、くれぐれも注意しましょう。

私の経験上、駅員さんによっては、改札でキャリーケースの中を軽く確認することもあります。

スムーズに乗車するためにも、ルールに適合した準備を整えておくことが、飼い主としての責任でありマナーです。

手回り品としての料金はいくら?

犬を「手回り品」として電車に乗せる際には、運賃とは別に料金が発生します。

これもまた、犬と電車移動を計画する上で事前に知っておくべき重要なポイントです。

多くの鉄道会社では、この料金を「手回り品料金」として設定しています。

JR各社の場合、この料金は全国一律で、1個につき290円(2025年11月現在)となっています。

この料金は、犬1匹に対してではなく、犬を入れている容器1個に対してかかるものです。

たとえば、小型犬2匹を1つの規定サイズのキャリーケースに入れて乗車させる場合、料金は290円となります。

逆に、1匹ずつ別のケースに入れる場合は、ケース2個分として580円が必要になる計算です。

この手回り品きっぷは、どこで購入すればよいのでしょうか。

基本的には、駅の改札口付近にいる駅員さんに「犬を乗せたい」旨を申し出て、その場で購入します。

自動券売機では購入できない場合がほとんどですので、有人改札へ向かう必要があります。

乗車前に余裕を持って駅に到着し、手続きを済ませておくと安心でしょう。

購入した手回り品きっぷは、駅員さんが日付などを記入した後、キャリーケースの見やすい場所に取り付けるように指示されることが多いようです。

タグ状になっているきっぷを、ケースの取っ手などに結びつけておくのが一般的です。

これは、乗車中に車掌さんが確認しやすくするための措置です。

ここで注意したいのは、

SuicaやPASMOなどの交通系ICカードで改札を通過する場合でも、手回り品きっぷは別途現金での購入が必要になる点です。

ICカードの残高から支払うことはできませんので、小銭を用意しておくとスムーズです。

また、一部の無人駅や、改札業務を時間帯によって行っていない駅を利用する場合は、どうすればよいか不安に思うかもしれません。

その場合は、乗車した後に車掌さんから直接購入するか、降車駅の駅員さんに事情を話して精算することになります。

無賃乗車と見なされないよう、正直に申し出ることが大切です。

料金を支払うことは、ルールを守り、すべての乗客が快適に電車を利用するための重要な手続きです。

わずかな金額ではありますが、犬と電車移動をする上での必須事項として、忘れずに対応するようにしましょう。

必須となるキャリーケースの条件

犬と電車移動を行う上で、ルールと料金の次に重要となるのが、愛犬を入れるためのキャリーケースです。

どのようなケースでも良いというわけではなく、鉄道会社が定める条件を満たしたものを用意する必要があります。

この条件は、犬の安全と他の乗客への配慮という二つの観点から非常に厳格に定められています。

まず、最も基本的な条件として挙げられるのが、「犬の全身が完全に収納できる」ことです。

前述の通り、移動中に犬の頭や手足、尻尾などが外に出ることは一切認められていません。

したがって、メッシュ部分などから外が見えるデザインは問題ありませんが、犬が自力で顔を出せるような開口部があるものは不適切です。

ソフトタイプのキャリーバッグであっても、ジッパーや蓋が完全に閉まり、犬が中から出てしまう恐れのない構造でなければなりません。

次に、ケースの材質や形状についての条件です。

容器は、ある程度の強度を持ち、変形しにくいものであることが求められます。

これは、万が一の揺れや衝撃から犬の体を守るためです。

布製などのソフトキャリーも利用可能ですが、形状が崩れて犬に圧迫感を与えたり、他の乗客の荷物と接触した際に不安定になったりしないような、しっかりとした作りのものを選ぶべきでしょう。 

ハードタイプのクレートやキャリーは、丈夫で安定感があり、安全性も高いため、特におすすめできます。

さらに、衛生面への配慮も欠かせません。

ケースの底から液体が漏れない構造であることも、間接的ながら重要な条件の一つです。

移動中に犬が粗相をしてしまった場合に、汚物が外に漏れ出てしまうと、車内を汚損し、他の乗客に多大な迷惑をかけることになります。

これを防ぐため、ケースの底にはペットシーツを敷いておく、防水性の高い素材でできたケースを選ぶなどの対策が必須です。

これらの条件をまとめると、以下のようになります。

  • 犬の全身が完全に収納され、外に体の一部が出ないこと。
  • 蓋やジッパーが完全に閉まり、犬が自力で脱出できない構造であること。
  • ある程度の強度があり、犬を安全に保護できること。
  • 液体が外に漏れ出さない構造であること。

これらの条件を満たすキャリーケースを準備することが、犬と電車移動を実現するための大前提です。

見た目のおしゃれさや軽さだけでなく、鉄道会社のルールに適合しているか、そして何よりも愛犬が安全かつ快適に過ごせるかを最優先に考えて選ぶようにしましょう。

乗車可能なケースのサイズと重さ

キャリーケースの条件と並んで、具体的に確認しなければならないのが、乗車可能なケースの「サイズ」と「重さ」の規定です。

JR各社では、手回り品として持ち込める荷物の大きさに上限を設けており、犬用のキャリーケースもこの規定に従う必要があります。

この規定を超えてしまうと、そもそも電車内に持ち込むことができなくなってしまうため、非常に重要な確認項目です。

まず、サイズに関する規定です。

JRでは、「携帯できる物品で、タテ・ヨコ・高さの合計が120センチメートル以内のもの」と定められています。

そして、ケースの長さは70センチメートル以内であることも条件です。

これは、ケースの最も長い辺の長さが70cmを超えてはならない、という意味になります。

たとえば、長さ60cm、幅30cm、高さ30cmのケースであれば、3辺の合計は120cmとなり、最も長い辺も60cmなので規定内です。

しかし、長さ75cm、幅20cm、高さ20cmのケースは、合計は115cmで規定内ですが、長さが70cmを超えているため持ち込むことができません。

次に、重さに関する規定です。

こちらは、「容器に収納した重量が10キログラム以内のもの」と定められています。 

この「10キログラム」という重さには、犬自身の体重だけでなく、キャリーケース本体の重さも含まれる点に注意が必要です。

たとえば、犬の体重が8kgであっても、ケースの重さが2.1kgであれば合計は10.1kgとなり、規定オーバーとなってしまいます。

したがって、キャリーケースを選ぶ際には、デザインや機能性だけでなく、その重量も必ずチェックするようにしましょう。

特に、中型犬に近い大きさの犬の場合、この重量制限が大きな壁となることがあります。

犬の体重とケースの重さを合わせた合計が10kg以内に収まるかどうか、事前に正確に計測しておくことが不可欠です。

これらのサイズと重さの規定をまとめると、以下の表のようになります。

項目JRの規定
3辺の合計120cm以内
最大の辺の長さ70cm以内
総重量(犬+ケース)10kg以内

この規定は、あくまでJRのものです。

私鉄や地下鉄、バスなどの他の公共交通機関では、これよりも厳しい規定(例えば3辺の合計が90cm以内など)を設けている場合があります。

乗り換えなどで複数の交通機関を利用する予定がある場合は、利用するすべての会社の規定を確認し、その中で最も厳しい基準に合わせて準備を進めるのが最も確実な方法です。

愛犬のサイズに合ったケースを選ぶことはもちろんですが、そのケースが利用したい交通機関のルールをクリアしているか、購入前にメジャーで測るなどして、慎重に確認することをおすすめします。

新幹線や特急での移動について

長距離の犬と電車移動を計画している場合、新幹線や特急列車の利用を検討することも多いでしょう。

では、これらの優等列車におけるルールは、在来線の普通列車と何か違いがあるのでしょうか。

結論から言うと、基本的なルール(手回り品料金、キャリーケースの条件、サイズ・重量制限)は、新幹線や特急列車でも全く同じです。

これまで説明してきたJRの規定が、そのまま適用されると考えて問題ありません。

つまり、規定内のキャリーケースに犬を完全に入れ、手回り品きっぷ(290円)を購入すれば、新幹線や特急にも乗車することが可能です。

ただし、長時間の移動となる新幹線や特急ならではの、配慮すべき点や注意点がいくつか存在します。

まず、座席の選び方です。

新幹線や多くの特急列車は指定席が設けられています。

座席を予約する際には、できるだけ他の乗客の迷惑になりにくい場所を選ぶのがマナーです。

たとえば、車両の最も前か後ろの壁際の席は、足元のスペースが広く、キャリーケースを置くのに比較的余裕があります。

また、出入り口から遠い席を選ぶことで、人の乗り降りが少なく、犬が落ち着きやすい環境を作ることができます。

3列シートの場合は、窓側(A席)や通路側(C席)よりも、真ん中のB席が空いている時間帯や列車を狙うと、隣の乗客との距離を少し確保できるかもしれません。

次に、キャリーケースの置き場所です。

新幹線や特急の座席の足元は、普通列車に比べて広いことが多いですが、それでもキャリーケースを置くと窮屈に感じる場合があります。 

規定では、ケースは乗客の足元か、膝の上に置くこととされています。

座席の上にケースを置くことは、衛生上の観点や、他の乗客が利用するスペースを占有することになるため、原則として禁止されています。

また、網棚の上も、落下のリスクがあり非常に危険なため、絶対に置かないでください。

長時間の移動では、犬の体調管理もより一層重要になります。

車内の温度は人間にとっては快適でも、犬にとっては暑すぎたり寒すぎたりすることがあります。

ケース内に温度計を設置したり、夏場はクールマット、冬場はブランケットを入れたりするなどの工夫が有効です。

また、水分補給も大切ですが、揺れる車内で水をこぼさないよう、給水ボトルなどを利用すると良いでしょう。

トイレについては、基本的には乗車前に済ませておくのが大前提です。

しかし、万が一に備えて、ケース内にペットシーツを複数枚敷いておく、汚れたシーツを処理するための消臭袋を用意しておくといった準備をしておくと、飼い主さんの安心にもつながります。

新幹線での移動は、犬にとっても飼い主にとっても大きなイベントです。

事前の準備を万全に行い、ルールとマナーを守ることで、快適で思い出深い旅にすることができるでしょう。

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犬と電車移動での注意点とマナー

◆この章のポイント◆

  • 周囲に配慮した乗車マナーとは
  • あると安心な持ち物リスト
  • ペットカートは利用できる?
  • 移動中のトラブルなどの注意点
  • 事前の準備で犬と電車移動を快適に

周囲に配慮した乗車マナーとは

犬と電車移動をする際には、定められたルールを遵守することはもちろんですが、それと同じくらい「周囲の乗客への配慮」、すなわちマナーが重要になります。

ルールブックには書かれていない心遣いが、すべての乗客にとって快適な空間を維持することにつながります。

ここでは、具体的にどのようなマナーを心がけるべきかについて解説します。

第一に、乗車する時間帯を選ぶという配慮です。

可能であれば、通勤・通学ラッシュの時間帯は避けるのが賢明です。

満員電車では、キャリーケースを置くスペースを確保するのが難しいだけでなく、人混みによる圧迫感が犬に大きなストレスを与えてしまいます。

また、他の乗客にとっても、足元に大きな荷物があることは通行の妨げになりかねません。

比較的空いている平日の日中などを選んで乗車することで、犬も人も、より安心して移動できるでしょう。

第二に、乗車位置とキャリーケースの置き方です。

ホームで電車を待つ際は、乗降口の正面ではなく、少し脇にずれて待つようにします。

乗車したら、なるべくドアの近くや通路の真ん中を避け、隅のほうや座席の下など、他の乗客の動線を妨げにくい場所に移動しましょう。

ケースは、自分の足元か膝の上に置くのが基本です。

隣の空いている座席に置くのは、混雑状況にかかわらずマナー違反と見なされる行為ですので、絶対にやめましょう。

第三に、音や匂いへの配慮です。

犬が吠えたり鳴いたりしないように、日頃からしつけをしておくことは大前提です。

移動中は、お気に入りのおもちゃや飼い主さんの匂いがついたタオルをケースに入れてあげると、犬が安心しやすいと言われています。

また、キャリーケース自体を清潔に保ち、体臭や排泄物の匂いが外に漏れないように気をつけることも大切です。

乗車前にはブラッシングをして抜け毛を取り除いておくと、アレルギーを持つ方への配慮にもなります。 

電車内では、犬に声をかけたり、ケースのメッシュ部分越しに触ったりする行為も、周囲の関心を引き、犬を興奮させる原因になるため、控えるべきです。

飼い主さんは、できるだけ平静を保ち、静かに過ごすことを心がけましょう。

もし、他の乗客から「可愛いですね」と声をかけられた場合でも、会話は最小限にとどめ、ケースを開けて見せるようなことは避けるのが賢明です。

これらのマナーは、犬が好きではない人、アレルギーがある人、動物が苦手な人など、様々なバックグラウンドを持つ人々が同じ空間を共有する公共交通機関においては、非常に重要な意味を持ちます。

「ペットを連れている側が配慮するのは当たり前」という意識を持つことが、社会の中でペットとの共生を実現するための第一歩と言えるでしょう。

あると安心な持ち物リスト

犬と電車移動をする際には、事前の準備が旅の快適さを大きく左右します。

特に、万が一の事態に備えて、必要な持ち物をリストアップし、忘れ物がないかチェックしておくことが重要です。

ここでは、キャリーケースの他に、持っていると安心なアイテムを具体的にご紹介します。

必須アイテム

まずは、これだけは絶対に忘れてはならない、という必須アイテムです。

  • ペットシーツ(複数枚):ケースの底に敷く用と、汚れた際の交換用として多めに準備しましょう。
  • 飲み水と給水器:特に夏場や長距離移動では水分補給が欠かせません。こぼれにくい給水ボトルが便利です。
  • うんち袋・消臭ポーチ:排泄物を処理するための袋は必須です。匂いが漏れない消臭機能付きのポーチがあるとさらに安心。
  • ウェットティッシュ・タオル:体が汚れたり、粗相をしたりした際に、さっと拭けるものがあると重宝します。
  • リードと首輪(またはハーネス):電車内では使いませんが、駅の構内や目的地での移動に必要です。

あると便利なアイテム

次に、必須ではないものの、持っていると犬も飼い主も快適に過ごせる便利なアイテムです。

  • おやつ・フード:普段食べ慣れているものを少量。犬を落ち着かせたり、言うことを聞いた時のご褒美として使えます。
  • お気に入りのおもちゃ:静かに遊べるタイプのおもちゃを1つ入れておくと、犬の退屈しのぎやストレス軽減に役立ちます。
  • 飼い主の匂いがついたタオルやブランケット:慣れない環境でも、安心できる匂いがあることでリラックス効果が期待できます。
  • 酔い止め薬:乗り物酔いをしやすい犬の場合は、事前に獣医師に相談し、処方してもらうと良いでしょう。
  • クールマットやカイロ:夏場の暑さ対策、冬場の寒さ対策として、季節に応じた温度調節グッズがあると快適性が向上します。
  • キャリーケースを覆う布:周りの景色や人影が見えすぎると興奮してしまう犬の場合、薄手の布でケースを覆ってあげると落ち着くことがあります。ただし、通気性は必ず確保してください。

これらの持ち物を準備する上で大切なのは、犬の個性や体質を考慮することです。

例えば、不安になりやすい性格の犬であれば、リラックスできるアイテムを多めに、暑がりの犬であれば、冷却グッズを充実させるなど、愛犬に合わせたカスタマイズを心がけましょう。

また、これらの荷物は、すぐに取り出せるように、リュックサックやトートバッグなどにまとめておくと便利です。

キャリーケースを持ちながら、さらに大きな荷物をいくつも持つのは大変ですので、荷物はできるだけコンパクトにまとめる工夫も必要です。

万全の準備は、飼い主さんの心の余裕にもつながります。

そして、飼い主さんがリラックスしていることは、犬にも伝わり、安心感を与える最も良い薬になるのです。

ペットカートは利用できる?

近年、犬用のペットカート(ペットバギー)を利用する飼い主さんが増えてきました。

人混みや地面が熱い夏場など、様々な場面で愛犬を安全に運べる便利なアイテムですが、これをそのまま電車内に持ち込むことはできるのでしょうか。

この点については、多くの飼い主さんが疑問に思うところであり、ルールも少し複雑なため、正確な理解が必要です。

結論から言うと、

ペットカートを「カートの状態のまま」犬を乗せて電車に乗ることは、原則として認められていません。

鉄道会社が定めているのは、あくまで「犬を専用の容器(ケース)に入れる」ことであり、ペットカートはここでの「容器」とは見なされないのが一般的です。

では、ペットカート利用者は電車に乗れないのかというと、そういうわけではありません。

乗車するためには、以下の条件を満たす必要があります。

それは、「カート部分(車輪やフレーム)」と「コット部分(犬が入るバスケット状の容器)」が分離できるタイプのカートであることです。

そして、分離したコット部分が、前述のサイズ規定(3辺の合計120cm以内、重さ10kg以内など)を満たしている必要があります。

乗車の際には、改札前で犬を乗せたコット部分をカートから取り外し、カート部分は折りたたんで手荷物として持ちます。

そして、犬が入ったコット部分を「手回り品」として料金(290円)を支払い、電車内に持ち込む、という手順になります。

つまり、コット部分が「キャリーケース」の役割を果たし、折りたたんだカートが「もう一つの荷物」となるわけです。

この際、折りたたんだカートのサイズも、手回り品のサイズ規定(長さ2m以内など)に収まっている必要がありますが、市販のペットカートであれば、この点はほとんど問題にならないでしょう。

一方で、コット部分が分離できない「一体型」のペットカートは、電車への持ち込みは非常に困難、あるいは不可能と考えたほうが良いでしょう。

一体型カートは、たとえ折りたたんだとしても、そのもの自体が犬を入れる「容器」とは認められず、またサイズ規定を超えてしまうことが多いためです。

これからペットカートの購入を検討しており、かつ電車での利用も考えているのであれば、必ず「コット分離型」の製品を選ぶようにしてください。

また、分離型のカートであっても、駅の構内やホームでコットとカートを分離・合体させる作業が必要になります。

ラッシュ時など混雑している状況では、作業スペースの確保が難しく、他の利用者の通行の妨げになる可能性もあります。

そのため、時間に十分な余裕を持って行動し、周囲の状況をよく見て、邪魔にならない場所で素早く作業を行う配慮が求められます。

移動中のトラブルなどの注意点

どれだけ万全の準備をしていても、生き物である犬との移動には、予期せぬトラブルが起こる可能性があります。

そうした際に、飼い主さんが冷静に対処できるかどうかで、その後の状況は大きく変わってきます。

ここでは、犬と電車移動中に起こりうる代表的なトラブルと、その対処法について考えてみましょう。

吠え・鳴き

最も多いトラブルが、犬が吠えたり鳴いたりしてしまうことです。

慣れない電車の音や揺れ、人の多さなどから、犬が不安や興奮を感じて鳴き声をあげてしまうのは、ある程度仕方のないことかもしれません。

しかし、公共の場では、これを放置するわけにはいきません。

まず、日頃からキャリーケースに入ることに慣れさせておく「クレートトレーニング」が非常に有効です。

ケースの中が「安全で落ち着ける場所」だと犬が認識していれば、移動中のストレスも大幅に軽減されます。

もし車内で鳴き始めてしまったら、まずはケースに布をかけるなどして、外からの刺激を遮断してあげると落ち着くことがあります。

また、飼い主さんが冷静に、小さな声で「大丈夫だよ」と優しく話しかけてあげるのも良いでしょう。 

ここで重要なのは、飼い主さん自身がパニックにならないことです。

飼い主の焦りは犬に伝わり、余計に不安を煽ってしまいます。

どうしても鳴きやまない場合は、一度途中下車して、気分転換させてあげるのも一つの方法です。

粗相(そそう)

乗車前にトイレを済ませておくのが基本ですが、緊張や体調の変化で、車内で粗相をしてしまうことも考えられます。

これに備え、キャリーケースの底にはペットシーツを複数枚重ねて敷いておきましょう。

万が一粗相をしてしまった場合は、次の駅ですぐに降り、多目的トイレや人の少ない場所で、速やかに汚れたシーツを交換します。

このとき、汚れたシーツを駅のゴミ箱に捨てるのはマナー違反です。

必ず消臭機能のある袋に入れて、自宅まで持ち帰るようにしましょう。

体やケースが汚れてしまった場合に備え、ウェットティッシュや消臭スプレーなども携帯しておくと安心です。

体調不良・乗り物酔い

人間と同じように、犬も乗り物酔いをすることがあります。

あくびを繰り返す、よだれをたくさん垂らす、落ち着きがなくなるといった様子が見られたら、乗り物酔いのサインかもしれません。

症状がひどくなると、嘔吐してしまうこともあります。

対策としては、乗車直前の食事は避ける、揺れの少ない車両の中央付近に乗る、といったことが挙げられます。

酔いやすいことが分かっている場合は、事前に獣医師に相談し、酔い止めを処方してもらうのが最も確実です。

もし車内で嘔吐してしまった場合は、粗相の時と同様に、次の駅で降りて対処します。

トラブルは起こらないに越したことはありませんが、「起こるかもしれない」と想定し、対処法をシミュレーションしておくだけで、いざという時の心の持ちようが大きく変わってきます。

事前の準備で犬と電車移動を快適に

この記事の締めくくりとして、これまでの内容を振り返りながら、犬と電車移動を成功させるための最終確認をしていきましょう。

愛犬との旅を、不安なものではなく、楽しくて素晴らしい思い出にするためには、やはり「事前の準備」がすべてと言っても過言ではありません。

まず、物理的な準備として、ルールに適合したキャリーケースの用意が不可欠です。

サイズ、重さ、形状の各条件をクリアしているか、購入前・使用前に必ず確認しましょう。

そして、手回り品きっぷの購入方法を理解し、当日は余裕を持って駅に向かう計画を立てることが大切です。

持ち物リストを参考に、愛犬の個性に合わせて必要なものを揃え、すぐに取り出せるようにまとめておきましょう。

次に、犬自身の準備です。

いきなり長時間の電車移動に挑戦するのではなく、まずはキャリーケースに慣れさせることから始めましょう。

家の中でケースをベッド代わりに使わせたり、短い時間入る練習をしたりする「クレートトレーニング」は、最も効果的な準備の一つです。

ケースに慣れたら、次は短い距離の電車移動から試してみるのも良いでしょう。

一駅だけでも、電車に乗るという経験をさせておくことで、犬の不安を和らげることができます。

また、乗車前には必ず散歩に連れて行き、トイレを済ませ、適度に疲れさせておくと、車内で落ち着いて過ごしやすくなります。

そして、最も重要なのが、飼い主さんの心の準備です。

ルールとマナーを正しく理解し、「周りに配慮する」という意識を常に持つこと。

犬を連れていることで、時には好奇の目や、もしかしたら厳しい視線を向けられることがあるかもしれません。

そうした際に、毅然と、しかし謙虚な態度でいられるよう、心の準備をしておくことも必要です。

トラブルが起きた際の対処法をあらかじめ考え、冷静に対応するシミュレーションをしておけば、不要な不安を抱えずに済みます。

犬と電車移動は、ルールさえ守れば決して難しいことではありません。

しかし、それはあくまで飼い主がペットに対する全責任を負い、社会的なマナーを尽くして初めて成り立つものです。

これらの準備をしっかりと行うことで、飼い主さんと愛犬の双方にとって、安全で快適な電車移動が実現します。

この記事が、あなたの愛犬との素晴らしい旅の第一歩となることを心から願っています。

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本日のまとめ

  • 犬と電車移動する際は手回り品扱いで料金が必要
  • JRの手回り品料金は1個につき290円が基本
  • 犬は全身が収まる専用ケースに入れることが必須条件
  • ケースのサイズは3辺合計120cm、重さ10kg以内
  • 重さには犬の体重とケース本体の重量が含まれる
  • 新幹線や特急でも基本的なルールは在来線と同じ
  • 乗車中はケースを足元か膝の上に置くのがマナー
  • ラッシュアワーを避けて乗車することが推奨される
  • ペットカートはコット分離型でなければ持ち込めない
  • 移動中の吠えや粗相などトラブルへの備えが重要
  • 乗車前にはトイレと適度な運動を済ませておく
  • クレートトレーニングでケースに慣れさせることが効果的
  • ペットシーツや水など必要な持ち物は事前に準備
  • 周囲への配慮とマナー遵守が最も大切
  • 事前の準備を万全にして快適な犬と電車移動を

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参考サイト
JR東日本:きっぷあれこれ>手回り品
犬と一緒に電車に乗る方法まとめ|乗車ルールや注意点など – INUNAVI
犬を連れて電車に乗るには? 乗車ルールや料金について – グッドドッグ
ペットカートで電車に乗れる?犬と電車に乗るルールを解説|PEPPY
犬は電車に乗れる?JR・私鉄・地下鉄のルール&料金から吠え対策まで – ペトコト

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