こんにちは、管理人の胡蝶です
愛犬と一緒に出かけたカフェで、店員さんや他のお客さんに尻尾を振って挨拶する犬を見かけると、なんて愛らしいのだろうと微笑ましくなるものです。
自分の愛犬もあんなふうに誰とでも仲良くできたら、お出かけの範囲も広がり、日々の散歩ももっと楽しくなるに違いないと考える飼い主様は多いことでしょう。
しかし現実はそう簡単ではありません。知らない人が近づくと吠えてしまったり、怖がって飼い主の後ろに隠れてしまったりする愛犬の姿を見て、どうすればもっと人懐っこい性格になってくれるのかと悩んでいませんか。
人が好きな犬の育て方を実践することは、単に愛想の良い犬にするだけでなく、犬自身が感じる日常のストレスを大幅に減らし、心穏やかに暮らすための重要なステップでもあります。
犬が人を怖がるのには必ず理由があります。それは生まれ持った気質かもしれませんし、過去の経験や社会化不足が関係している場合もあります。
大切なのは、現在の愛犬の様子をしっかりと観察し、その子に合ったペースで「人は怖くない、むしろ良いことをしてくれる存在だ」と教えていくことです。無理強いをせず、ポジティブな経験を積み重ねることで、愛犬の世界は確実に広がっていきます。
本記事では、子犬の社会化期における重要な取り組みから、成犬になってからでも始められる人馴れトレーニング、そして具体的なおやつや散歩を通じた練習方法まで、幅広く解説していきます。
専門的なトレーナーに頼る前に、まずは飼い主様ご自身が日々の暮らしの中で実践できる工夫がたくさんあります。愛犬との絆を深めながら、人が好きな犬の育て方を一緒に学んでいきましょう。
◆このサイトでわかる事◆
- 人が好きな犬の育て方の基礎となる社会化の知識
- 子犬期と成犬期それぞれに適したアプローチの違い
- 犬が人を警戒してしまう心理的な原因と対処法
- 飼い主との信頼関係が他人への態度に与える影響
- おやつや散歩を活用した具体的なトレーニング手順
- 逆効果になってしまうNG行動と正しい接し方
- 愛犬のストレスサインを見逃さないための観察眼

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- 穀物不使用(グレインフリー):ワンちゃんが消化しにくいトウモロコシや小麦を一切排除。お腹にやさしく、アレルギーが気になる子にも安心です。
- 全年齢・全犬種対応の小粒サイズ:ドーナツ型の小さな粒は、子犬や小型犬でも噛み砕きやすく、サクサクとした食感で食欲をそそります。
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社会化から学ぶ人が好きな犬の育て方
◆この章のポイント◆
- 子犬の社会化期に多くの人と会う
- 成犬になっても人馴れは可能
- 人に対する警戒心の原因を知る
- 飼い主との信頼関係が土台になる
- 無理強いは逆効果になるので避ける
子犬の社会化期に多くの人と会う
犬の一生において、性格形成に最も大きな影響を与える時期をご存知でしょうか。それは生後3週間から12週間頃まで続く「社会化期」と呼ばれる期間です。この短い期間に子犬が何を経験し、誰と出会い、どのような感情を抱いたかが、将来の性格を決定づけると言っても過言ではありません。
人が好きな犬の育て方を考える上で、この時期の過ごし方は極めて重要であり、黄金の期間とも呼ばれています。
社会化期の子犬は、好奇心が恐怖心を上回っている状態にあります。見るもの聞くもの全てが新鮮で、柔軟に受け入れることができる脳の状態なのです。
この時期に、家族以外の人とたくさん触れ合う機会を作ることが、将来的に人見知りをしない犬を育てる近道となります。具体的には、男性、女性、子供、高齢者、帽子をかぶった人、メガネをかけた人、制服を着た人など、見た目や声のトーンが異なる多様な人々と接点を持つことが推奨されます。
ワクチン接種が完了していない時期であっても、抱っこ散歩などで外の世界を見せ、他人に優しく声をかけてもらう経験は非常に有意義です。
ただし、単に多くの人に会わせれば良いというわけではありません。重要なのは「良い印象」とセットで記憶させることです。
例えば、知らない人に会ったときにおやつをもらったり、優しく撫でてもらったりすることで、「人は自分に良いことをしてくれる存在だ」というポジティブな関連付けが行われます。
逆に、この時期に人から怖い思いをさせられたり、痛いことをされたりすると、その記憶はトラウマとして深く刻まれ、修正するのが難しくなる場合があるため注意が必要です。
また、子犬のペースを尊重することも忘れてはいけません。いくら社会化期とはいえ、急に大勢の人に囲まれたり、大きな声で驚かされたりすれば恐怖を感じます。
子犬が自分から興味を持って近づこうとするのを待ち、無理に抱き上げたり拘束したりしないよう、周囲の人にも協力を仰ぐことが大切です。このように丁寧な経験を積み重ねることで、人が好きな犬の育て方の基礎がしっかりと築かれていくのです。
| 社会化期(生後3〜12週)は好奇心が恐怖心より強い 多様な外見や年齢層の人と接触させる 抱っこ散歩を活用し安全に外の世界へ 「人=良いこと」のポジティブな記憶を作る 無理強いせず子犬のペースを守る |
成犬になっても人馴れは可能
「うちの子はもう成犬だから、今さら人が好きな犬にはなれないのではないか」と諦めてしまう飼い主様がいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。
確かに子犬の社会化期ほど柔軟に物事を吸収することは難しいかもしれませんが、成犬であっても適切な手順と時間をかければ、人に対する警戒心を解き、良好な関係を築くことは十分に可能です。犬は生涯を通じて学習し続ける動物だからです。
成犬の場合、すでに「人は怖い」「知らない人は警戒すべきだ」という学習が成立してしまっていることが多くあります。
そのため、人が好きな犬の育て方のアプローチとしては、ゼロからの学習ではなく、マイナスのイメージをゼロに戻し、そこからプラスにしていくという「上書き保存」の作業が必要になります。専門用語ではこれを「系統的脱感作」や「拮抗条件付け」と呼びます。
系統的脱感作とは、犬が恐怖や不安を感じない程度の弱い刺激から始め、徐々にその刺激を強めていくことで慣れさせていく方法です。
例えば、最初は遠く離れた場所にいる人を見ることから始め、犬が落ち着いていられたら少しずつ距離を縮めていきます。いきなり目の前で対面させるのではなく、スモールステップで進めることが成功の鍵となります。
拮抗条件付けとは、苦手な対象(人)と好きなもの(おやつや遊び)を同時に提示することで、苦手な対象への感情をポジティブなものに変えていく手法です。
成犬のトレーニングにおいて最も重要なのは「焦らないこと」です。長年培ってきた警戒心や恐怖心は、数日や数週間で消えるものではありません。
時には進歩が見られず、後退したように感じる日もあるでしょう。しかし、愛犬を信じて根気強く続けることで、必ず変化は現れます。
無理に「人が好きな犬」にしようとするのではなく、「人の前でもリラックスできる犬」を目指すことから始めてみてください。その安心感の積み重ねが、結果として人が好きな犬の育て方の実践へとつながっていくのです。
- 成犬でも学習能力はあるため諦める必要はない
- マイナスのイメージをプラスに上書きする作業が必要
- 刺激を弱めて少しずつ慣らす系統的脱感作が有効
人に対する警戒心の原因を知る
人が好きな犬の育て方を実践しようとする前に、まず「なぜ愛犬は人を警戒するのか」という根本的な原因を理解しておく必要があります。
原因が分からなければ、適切な対策を講じることができないからです。犬が人に対して警戒心や恐怖心を抱く理由は一様ではなく、複数の要因が絡み合っていることも珍しくありません。
一つの大きな要因として挙げられるのが「遺伝的な気質」です。犬種や血統によっては、もともと警戒心が強く、番犬としての役割を果たしてきた歴史を持つ犬もいます。
また、親犬が怖がりな性格である場合、その気質を受け継いでいる可能性もあります。このような場合、無理にフレンドリーな性格に変えようとするよりも、その子の慎重な性格を受け入れ、安心できる環境を作ってあげることが先決です。
次に考えられるのが「過去のトラウマ」です。過去に人から叩かれたり、大きな声で怒鳴られたり、あるいは痛い思いをさせられた経験がある場合、犬は「人は危険な存在だ」と学習してしまいます。
特に保護犬などの場合、以前の飼育環境で何があったのか分からないことも多いため、慎重な観察が必要です。特定の服装や性別の人、あるいは特定の動作(手を挙げるなど)に対して強く反応する場合、それがトラウマの引き金になっている可能性があります。
さらに、「社会化不足」も大きな要因です。子犬期に家族以外の人と接する機会が極端に少なかった場合、未知の存在である「他人」に対してどう接していいか分からず、恐怖を感じて吠えたり逃げたりしてしまいます。
また、飼い主自身の心理状態が影響しているケースもあります。飼い主が散歩中に他人とすれ違う際、「吠えたらどうしよう」と緊張してリードを短く持ったり、呼吸が浅くなったりすると、その緊張はリードを通じて愛犬に伝わります。
犬は「飼い主さんが警戒しているのだから、あの人は危険人物に違いない」と判断し、さらに警戒を強めてしまうのです。人が好きな犬の育て方を成功させるためには、まず飼い主自身がリラックスし、他人に対して友好的な態度を示すことも重要な要素となります。
| 遺伝的気質により警戒心が強い場合がある 過去の怖い体験がトラウマになっている 子犬期の社会化不足で未知の相手が怖い 飼い主の緊張がリードを通じて伝わる 原因に合わせた対処法を選ぶことが重要 |
飼い主との信頼関係が土台になる
他人が好きな犬になってもらうためには、まず何よりも「飼い主との絶対的な信頼関係」が不可欠です。
これは一見矛盾しているように思えるかもしれませんが、心理学における「安全基地」という概念で説明がつきます。子供が親という安全基地があるからこそ、安心して外の世界へ冒険に出かけられるのと同様に、犬も飼い主という揺るぎない安心感があって初めて、他者への興味を持つ余裕が生まれるのです。
飼い主との信頼関係が築かれていない状態で、無理に他人に会わせようとすると、犬は孤立無援の状態に陥ります。
「飼い主さんは私を守ってくれない」「嫌だと言っているのに無理強いする」と感じれば、犬は自分の身を守るために威嚇したり、噛み付いたりする行動に出るかもしれません。これでは人が好きな犬の育て方どころか、飼い主への不信感を募らせる結果になってしまいます。
信頼関係を築くためには、日々のコミュニケーションが重要です。名前を呼んだら喜んで来る、一緒に遊ぶと楽しい、困ったときは助けてくれる、といった積み重ねが土台となります。
特に、愛犬が怖がっているときや不安なサインを出しているときに、飼い主がそれに気づいて適切に対処してくれるかどうかが鍵を握ります。
例えば、散歩中に苦手な人が近づいてきたときに、飼い主がさりげなく道を変えたり、犬の前に立って盾になったりしてあげることで、犬は「この人と一緒なら安心だ」と学習します。
この安心感こそが、他人への警戒心を下げる特効薬なのです。飼い主がリーダーとしてただ支配するのではなく、パートナーとして愛犬の感情に寄り添い、守る姿勢を見せることが大切です。
人が好きな犬の育て方を実践する過程で、愛犬が飼い主の顔を見上げて「どうすればいい?」と確認するような仕草を見せたら、それは信頼関係が深まっている証拠です。
そのときは優しく声をかけ、落ち着いて行動を指示してあげましょう。飼い主がどっしりと構えていれば、愛犬も「飼い主さんが大丈夫だと言うなら、あの人は怖くないのかもしれない」と少しずつ心を開いてくれるようになります。
- 飼い主が「安全基地」になることで犬は安心する
- 信頼がない状態での接触は不信感を招く
- 恐怖を感じているサインに気づき守ることが重要
無理強いは逆効果になるので避ける
人が好きな犬の育て方において、最もやってはいけないことは「無理強い」です。早く慣れさせたいという焦りや、愛犬にはフレンドリーであってほしいという願望から、怖がっている犬を無理やり人に近づけたり、嫌がっているのに撫でさせようとしたりするのは絶対に避けるべきです。
これは「フラッディング」と呼ばれる荒療治に近い状態になり、多くの場合、恐怖心をさらに強固なものにしてしまいます。
犬が「怖い」「嫌だ」と感じているときに逃げ場を奪われると、極度のストレス状態に陥ります。その状況で無理に触られれば、犬は「人は自分の嫌がることをする存在だ」と学習し、次からはもっと早い段階で激しく抵抗するようになるでしょう。
最悪の場合、恐怖からくる攻撃行動(噛みつきなど)に発展し、他人を怪我させてしまう事故にもつながりかねません。
愛犬が人に対して尻尾を下げている、耳を後ろに倒している、体を硬直させている、視線を逸らす、あくびをする、唇を舐めるなどのサイン(カーミングシグナル)を出しているときは、すでにストレスを感じている証拠です。
これらのサインを見逃さず、「今はこれ以上近づかない方がいい」と判断して距離を取ることが、飼い主の責任ある行動です。
「せっかく可愛がってくれようとしているのに申し訳ない」と相手の人に対して気を使う必要はありません。愛犬の心のケアを最優先に考え、「すみません、今は練習中なので」と笑顔で断る勇気を持ってください。
人が好きな犬の育て方は、一歩進んで二歩下がるような地道な作業です。今日は調子が良くても、明日は怖がるかもしれません。
そんなときは無理をせず、愛犬が安心して過ごせる距離まで戻ってください。自分から近づきたいと思うまでは、そっとしておくのが一番の近道です。自発的な行動を尊重し、決して強要しない姿勢が、最終的に人への信頼を取り戻す鍵となります。
| 怖がっている犬を無理に近づけるのはNG 逃げ場がないと攻撃行動に出るリスクがある カーミングシグナル(ストレスサイン)を見逃さない 他人への遠慮より愛犬の安心を優先する 自発的に近づくのを待つ姿勢が大切 |
実践できる人が好きな犬の育て方
◆この章のポイント◆
- おやつを活用して良い印象を作る
- 散歩中に他人とすれ違う練習
- 知らない人に撫でてもらう手順
- 褒めるタイミングを逃さないこと
- 人が好きな犬の育て方で安心な日常を
おやつを活用して良い印象を作る
具体的なトレーニングにおいて、最も強力なツールとなるのが「おやつ」です。食いしん坊な犬にとって、おやつは最高の報酬であり、モチベーションを高めるための最強の武器となります。
人が好きな犬の育て方では、このおやつを使って「人の気配=美味しいものがもらえる」というポジティブな関連付けを脳内に構築していきます。
このトレーニングで使用するおやつは、普段のご飯や普通のおやつではなく、愛犬が飛びついて喜ぶような「スペシャルなおやつ」を用意してください。
例えば、茹でたササミやチーズ、匂いの強いジャーキーなどを小さくちぎって使います。特別な状況でしか貰えない特別なおやつだからこそ、犬にとっての価値が高まり、苦手な状況を克服する勇気につながります。
具体的な手順としては、まず家の中や静かな場所で練習を始めます。家族以外の協力者がいればベストですが、難しい場合は散歩中に行います。人が視界に入った瞬間、まだ愛犬が吠えたり怖がったりする前に、すかさずおやつを与えます。
「あ、人がいたな」と犬が気づいた瞬間に「はい、美味しいもの!」と口に入れるのがポイントです。そして、人が通り過ぎて見えなくなったら、おやつを与えるのを止めます。
これを繰り返すことで、犬は「人が現れると美味しいおやつが出てくる」「人がいなくなるとおやつも終わる」という法則を学習します。
次第に、人が現れると「おやつだ!」と期待して飼い主の顔を見るようになります。ここまでくれば第一段階は成功です。
恐怖や警戒の対象だった「人」が、「おやつの合図」へと意味合いが変わったのです。このトレーニングを根気よく続けることが、人が好きな犬の育て方の基本であり、最も効果的なアプローチの一つと言えるでしょう。
ただし、おやつの与えすぎによるカロリーオーバーには注意し、一日の食事量から差し引くなどの調整を行ってください。
- 飛び切り美味しい「スペシャルなおやつ」を用意する
- 人が見えたらおやつを与え、いなくなったら止める
- 「人=良いことの前触れ」という条件付けを行う
散歩中に他人とすれ違う練習
多くの飼い主様が悩むのが、散歩中に他人とすれ違うときの愛犬の反応ではないでしょうか。人が好きな犬の育て方を実践する上で、毎日の散歩は絶好の練習機会となります。
しかし、無防備に人とすれ違おうとすると、恐怖から吠えたり飛びかかろうとしたりして失敗体験を重ねてしまうリスクもあります。ここでは、安全かつ効果的にすれ違うための練習方法を解説します。
まずは「距離の確保」が最優先です。愛犬が落ち着いていられる距離(閾値といいます)を知りましょう。
例えば、5メートル先なら大丈夫だけど3メートルだと吠える、というラインがあるはずです。練習初期は、この「大丈夫な距離」を保つことから始めます。向こうから人が歩いてきたら、愛犬が反応する前に道の端に寄るか、Uターンをして距離を取ります。
そして、愛犬がその人を見ても落ち着いていられたら、激しく褒めておやつを与えます。
もし道が狭くて距離が取れない場合は、飼い主が犬と通行人の間に入り、壁になるようにして視界を遮るのも有効です。
また、「お座り」や「待て」などのコマンドを使って愛犬の意識を飼い主に集中させ、通行人が通り過ぎるのを待つのも良い方法です。このとき、ずっとおやつを見せたり舐めさせたりしながらやり過ごすのも、意識を逸らすテクニックとして使えます。
重要なのは、「すれ違っても何も怖いことは起きなかった」という経験を積み重ねることです。
何度も成功体験を重ねるうちに、徐々にすれ違う距離を縮めていきます。しかし、急ぐ必要はありません。
相手が子供だったり、荷物を持っていたり、傘をさしていたりすると、犬の警戒度は変わります。状況に応じて柔軟に距離を取り、「今日はちょっと難しそうだから遠回りしよう」と判断するのも立派なトレーニングです。
人が好きな犬の育て方とは、愛犬に無理をさせず、飼い主が環境をコントロールして守ってあげることでもあるのです。
| 愛犬が落ち着ける距離(閾値)を把握する 無理にすれ違わず迂回や道端への退避を行う 飼い主が壁になり視界をコントロールする おやつで注意を逸らしながらやり過ごす 「何も起きなかった」という安心感を積み上げる |
知らない人に撫でてもらう手順
愛犬がある程度人の存在に慣れてきたら、次のステップとして「知らない人に撫でてもらう」ことに挑戦したくなるかもしれません。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。人が好きな犬の育て方において、接触を伴うコミュニケーションは非常にハードルが高く、間違った手順で行うとせっかく積み上げた信頼が崩れてしまう可能性があるからです。慎重に進めるための手順をご紹介します。
まず協力してくれる人(ドッグトレーナーや犬に慣れている友人が望ましい)にお願いする場合、以下のルールを徹底してもらいます。
1. 目を合わせない
2. 声をかけない
3. 手を出さない
4. 正面から近づかない
犬にとって、知らない人からの直視や正面からの接近は「攻撃の合図」と受け取られかねません。協力者には横向きで座ってもらい、知らんぷりをしてもらいます。
その状態で、犬が自ら匂いを嗅ぎに行くのを待ちます。犬が興味を持って近づき、匂いを嗅いでも相手が何もしなければ、犬は「この人は無害だ」と判断します。
犬がリラックスしているようであれば、協力者に手のひらにおやつを乗せてもらい、犬が自分から食べに行くように促します。決して口元に押し付けてはいけません。
これを何度か繰り返し、犬が尻尾を振っておやつをねだるようになったら、初めて「撫でる」ステップに進みます。
撫でる場所は、犬が比較的受け入れやすい胸の前や肩のあたりがベストです。頭の上から手を伸ばすのは威圧感を与えるのでNGです。下からそっと手を出し、数秒撫でたらすぐに止めます。犬が「もっと撫でて」と催促するようなら続けますが、少しでも嫌がる素振りを見せたら即座に中止します。
人が好きな犬の育て方では、「犬に選択権を与える」ことが重要です。撫でられるかどうかを決めるのは人間ではなく犬自身です。
このプロセスを尊重することで、犬は「人との触れ合いは怖くないし、嫌ならいつでも止められる」と安心して、結果的に人が好きな犬へと成長していくのです。
- 協力者には目線を外し横向きになってもらう
- 犬から近づくのを待ち、手からおやつを食べさせる
- 頭の上ではなく胸や肩を下からそっと撫でる
褒めるタイミングを逃さないこと
トレーニング全般に言えることですが、特に人が好きな犬の育て方においては「褒めるタイミング」が成否を分けます。
犬は自分の行動の直後(0.5秒〜1秒以内)に起きた結果と行動を結びつけて学習します。タイミングが遅れると、何に対して褒められたのか理解できず、効果的な学習につながりません。
例えば、散歩中に向こうから人が歩いてきたとします。愛犬がその人に気づき、一瞬見たけれど吠えずに我慢した、あるいは飼い主の方を見上げた。
その「瞬間」が褒めるタイミングです。「えらい!」「いい子!」と明るい声で褒め、即座におやつを与えます。もし人が通り過ぎてしばらく経ってから褒めても、犬は「歩いていること」を褒められたのか、「地面の匂いを嗅いだこと」を褒められたのか区別がつきません。
また、吠えてしまった後に静かになったときもチャンスです。「吠えるのを止めたこと」を褒めることで、落ち着くことのメリットを伝えます。
ただし、吠えている最中に声をかけたりおやつを出したりすると、「吠えれば構ってもらえる」「吠えればおやつが出る」と誤解させてしまう恐れがあるため注意が必要です。
褒め言葉は短く明確に、そして心からの感情を込めて伝えてください。飼い主の嬉しそうな声や表情は、犬にとっておやつ以上に嬉しいご褒美になることもあります。
人が好きな犬の育て方を実践する中で、愛犬の些細な進歩を見逃さない観察眼を養いましょう。
「人を見たけど逃げなかった」「少し距離が近かったけど平気だった」「知らない人の匂いを嗅げた」など、当たり前のように思える行動の中にこそ、大きな成長が隠れています。小さな成功をその瞬間に大きく褒めることの積み重ねが、自信に満ちた愛犬の姿を作っていくのです。
| 行動の直後(1秒以内)に褒めるのが鉄則 人がいても吠えなかった瞬間を見逃さない 吠え止んだ瞬間を捉えて強化する 短く明るい声で明確に伝える 些細な進歩を過小評価せず大きく褒める |
人が好きな犬の育て方で安心な日常を
ここまで、人が好きな犬の育て方について、社会化の基礎知識から実践的なトレーニング方法まで詳しく解説してきました。最後に改めてお伝えしたいのは、目指すべきゴールは「誰にでも尻尾を振って飛びつく犬」にすることだけが正解ではないということです。
もちろん、人が大好きでフレンドリーな性格は素晴らしい長所です。しかし、犬にも個性があり、内向的な性格の子もいれば、特定の人のみを深く愛するタイプの子もいます。
「人が好きな犬の育て方」の本質は、愛犬が人間社会の中で過度な恐怖やストレスを感じることなく、安心して穏やかに暮らせるようにサポートすることにあります。
たとえ他人に積極的に甘えに行かなくても、すれ違う人を怖がらず、カフェで足元でリラックスして寝ていられるなら、それは十分な「人馴れ」であり、トレーニングの成功と言えるでしょう。
飼い主様が愛犬の性格を受け入れ、無理に変えようとせず、「今のままで十分愛おしい」という気持ちで接することが、結果として愛犬の心に余裕を生み出します。
毎日の散歩や生活の中で、愛犬が「飼い主さんと一緒なら世界は安全で楽しい場所だ」と感じられるような経験を一つでも多くプレゼントしてあげてください。
人が好きな犬の育て方のメソッドを通じて築かれた飼い主との深い絆は、愛犬の一生を支える宝物になります。焦らず、比べず、愛犬のペースに合わせて歩んでいきましょう。その先には、今よりもっと笑顔あふれる豊かなドッグライフが待っているはずです。
本日のまとめ
- 社会化期(生後3〜12週)の経験が将来の性格を大きく左右する
- 子犬期には多様な外見の人とポジティブな接触を持たせる
- 成犬になっても系統的脱感作で人馴れは十分可能である
- 警戒心の原因には遺伝、トラウマ、社会化不足などがある
- 飼い主が「安全基地」となることで犬は他者への恐怖を克服できる
- 無理強いや嫌がる接触は逆効果(フラッディング)になるため避ける
- カーミングシグナルを見逃さずストレス時には距離を取る
- スペシャルなおやつを使って「人=良いこと」の関連付けを行う
- 散歩中は愛犬が落ち着ける距離を保ち、成功体験を積ませる
- 知らない人に撫でてもらう際は、目線を合わせず下から手を出す
- 犬に近づくかどうかの選択権を与え、自発性を尊重する
- 望ましい行動をした直後(1秒以内)に褒めるタイミングが重要
- 誰にでも愛想が良いことだけが正解ではなく、安心できることがゴール
- 飼い主の心の余裕と笑顔が愛犬の安心感に直結する
- 焦らず愛犬のペースに寄り添うことが最大の愛情である

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参考サイト
『人が大好きな犬』に育てる3つの方法|わんちゃんホンポ
犬が人のことを大好きになる『育て方』4選|わんちゃんホンポ
人懐っこい犬に育てたいから!飼い始めにやりたい「人慣れの訓練」|いぬのきもち
犬の社会化不足を解消!成犬もできる6つのトレーニング|INUMAG
犬の社会化に”遅い”はない!社会化の理解とトレーニングについて|フローエンス


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